倫敦橋からの風景

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ヴィンセバ高校生物語17

*現代パラレル設定ヴィンセバ連載小説




ヴィンセバ高校生物語 17  (R-18)



7月の今日は、卒業パーティーがある。
今日でこの制服を着るのは最後だ。
まだAレベルの発表前だから、進路が決まったわけじゃないけど
私はもうすっかりその気で引越の荷造りも始めていた。
ヴィンセントと先日見に行ったハムステッドのフラットは
想像通り、趣味のよい、住みやすそうな家だった。
必要な家具は殆ど揃っているので、私が持っていく荷物は
服や本などだけでよかった。

今日は、ヴィンセントとある計画をしていた。

学校のホールで行われる卒業パーティーでは、
校長や区の役員の退屈な送別スピーチの後、芸術科生徒による
ミニコンサートやバンド演奏、ダンスパフォーマンスなどがあり、
卒業生達は軽食をつまみながら鑑賞し、過ごしている。

私達はそっと腕時計で時間を確認し、ホールを抜け出した。
それから自分達の教室へ足早に向かっていった。
「他の学年は授業中ですから、静かなものですね」
誰もいないフロアの、がらんとした教室に踏み入れた私達は、
いつもの私の机のそばにしゃがんで座った。
「じゃあ撮ろうか」
携帯を撮影モードにして私は腕を伸ばし持つ手の角度を調節して、
それからヴィンセントとキスをした。
目を閉じたままだから自信はなくて、何枚か撮影した後すぐ
写真を確認した。
「最初のはブレてるけど、2枚目からはちゃんと撮れてるね」
自分達がキスしている写真を見るのは少し恥ずかしかったけれど、
それよりは目的を達成しようという気負いが勝って直視できた。
「でも撮れたの全部、俺に送ってね」
「ええもちろん。それじゃあ、次に行きますか」
もう一度軽くキスをしてから立ち上がり、次は図書室へ向かった。

たぶんこの日のこの時間帯でなければ、校内でキス写真など
堂々と撮れないだろう。私達は卒業パーティー参加より、
この事を成功させるのがはるかに大事だった。
教室と、出会いの場だった図書室で。
私達がこの学校で共に学んで、愛し合った記録を残したかった。
ヴィンセントは、トイレで互いの口淫してる写真も撮りたいと
かなり粘って主張してたけど、それはさすがに却下させた。
・・・そうしたい願望は、あるけど。いくらなんでも。

図書室も狙い通り、誰一人といなかった。
それでも私達は念のため、前も一度キスした場所である
奥の背の高い書架の並ぶ場所へ移動した。
また携帯を取り出して、今度は気持ち、本も写るような角度に
調整してみた。固定した腕を動かさないように、静かに
ヴィンセントにくちづけて、撮影ボタンを何度か押した。
ヴィンセントは誰もいない奥まった場所で2回目のせいか、
舌を押し入れてきた。一瞬、緊張が走って唇を強がらせて
しまったが、私もすぐその舌を追いかけて絡みつけた。
そんな写真も何枚か撮り続けて、でも我慢できなくて
携帯を持つ手を下ろしてヴィンセントの背中に腕をまわした。
私達はしばらく、強く抱きしめあいながら舌を絡めて
最後の校内でのキスを堪能した。
「やばい、勃っちゃった」
「私も・・・」
「キスしてない写真も撮っておこうか、記念に」
「じゃあ書架をバックに」
頬をくっつき合わせて撮影した写真は、よく撮れていて、
涎で光っている口元までしっかりと写っていた。
ディープキスをしている写真はなんだか生々しくて、
下肢はなかなか元に戻らなくて、仕方なく収まるまで
私は今日撮った写真を1枚ずつヴィンセントへ送信した。
「あ、来てる来てる」
ヴィンセントがにやにやしながら携帯をチェックしている。
「・・・待ち受けにしないで下さいよ?」
「したいところだけどね、諦めるよ」
「はい、送信完了しました。もう戻りましょうか。
そろそろ授業が終わる時間になりそう」
ホールへ戻る時も含めて、2人だけで別行動をしている姿を
誰かに見られるのは避けたいところだ。
 
yngvs23.jpg

それからは、何事もなかったかのように私達はホールでの
パーティーに戻り、最後まで過ごせた。
教室に戻ると一斉にクラスメート達は制服のジャケットを脱ぎ、
マジックでシャツのいたるところに卒業メッセージを書き始めた。
書いては書かれ、シャツはどんどんメッセージで埋まっていく。
クラスメート全員が書き終わるのを待って、学年最後の時間が終わる。
もっともその後も教室で記念撮影大会が繰り広げられるので、
なかなか終わらなかった。

私とヴィンセントも、さりげなく一緒に教室での撮影もして、
ようやく校舎を出た。校舎の前でも肩を組んだ写真を撮ってみた。
制服を着た18歳の私達の時間が、いつまでもここに留まっている。
いつか、年を取った私達はこの写真を懐かしく見るのだろうな。

通学バスに乗り込んで、いつものように2階席の後方に私達は
並んで座った。
「じゃあ、俺からメッセージ入れていい?」
ヴィンセントがマジックを取り出して、私のシャツの襟をひっくり
返した。さすがにここは誰も書き込んでいない部分だ。
「・・・なんて書いたんですか?」
自分で見えない場所なのでヴィンセントにたずねると、
耳打ちして答えてくれた。
「I'll love you forever(これからもずっと愛してる)」
「卒業メッセージというか、私へのメッセージですね」
「卒業しても俺達は一緒だから・・・意思表明さ」
「ふふ・・・じゃあ私も書きますね」
私もヴィンセントのシャツの襟裏側の、同じ部分に書き込んだ。
「なんて書いたの?」
「I'll love you forever, too(私もずっと愛してる)ですよ」
「このシャツは、ロンドンにも持って行こうね」
「ええ、大事に取っておきましょう」
それからバスがセンターに着くまで、かたく手を繋ぎあった。
これをするのも、今日で最後だ。

せっかくなので、バスを降りた後はいつも寄っていたスタバでも
写真を撮ってみた。今日は他の学校でも卒業式だったのか、
同じような事をしているグループがちらほらいた。
「貴方に最初に口説かれた場所ですね・・・」
「あの時のセバスチャンも可愛かったよ」
「唐突なんですよ、貴方は」
「いいじゃない。セバスチャンのカプチーノちょうだい」
ヴィンセントは最初の時から、これまでもずっと同じ調子で
必ず私のカプチーノを苦いといいながら一口飲んでいる。
「来月からはハムステッドのスタバになりますね」
「他にもいくつかよさそうなカフェもあるしね、楽しみだね」

スタバを出て、制服のヴィンセントの後姿を見届けてから帰る
習慣も、この日で見納めかと思うと無性に寂しい気になった。
私は今日も彼の小さくなっていく後姿を見ながら複雑な想いだ。
これからもっと彼と一緒にいられるけど、もう制服姿ではない。
学校を離れた時よりも、今日で高校生が最後の日なんだという
実感がこみ上げてきて、私はうつむいた。自分の制服姿が
目に入る。彼も、ここで私の制服姿を見る事はもうないのだ。
最後な事が多過ぎる。
もしこれでロンドン大学が決まらなかったら最悪だ。
進路が確定する前に卒業してしまうのは、本当に落ち着かない。
でも私は、それでも合格を信じて荷造りを続けていた。
それが心を落ち着ける、唯一の作業だった。

8月中旬になり、私の服や本類はすっかり箱詰めされていて
いつでも引越出来る状態になっていた。
ヴィンセントとは何日かおきには会って、いつものように
デートしては寝泊りを繰り返していた。
私服で会い続けているうちに、制服姿じゃない事に寂しさを
覚えることはなくなってきた。
会えなかった寂しさに比べたらささいなものだ。
そして今日は、ついにAレベルの結果が届く日なのだ。

この日、母は仕事を休んで一緒に結果が届くのを待っていた。
もしもの結果の場合、落ち込んだ私の代わりに次の手続きを
してくれるらしいが、・・・私にその必要はないはずだ。
だけど、合格したら明日にでも引越する予定なので、
母と2人きりでゆっくり過ごす日も今後は少なくなるだろう。
私と母はリビングで紅茶を飲みながら郵便を待っていた。
配達はいつも午前の決まった頃合いにやってくる。

「来た」
ドアの郵便ポストがカタンと音がして封筒が落ちる音がした。
私は急いで封筒を拾い上げ、いちど深呼吸をしてから開封した。
「合格した!指定科目全部Aレベル取れたよ」
結果報告書を何度も見直して、間違いなくA判定の文字しか
ない事を確認した。
喜びで緊張のほぐれた顔の母に報告書を手渡して、私は急いで
ヴィンセントに電話した。
「ヴィンセント!私、合格しましたよ。貴方は・・・」
彼が出るなり私はまくし立ててしまった。
ヴィンセントは落ち着いた口調で、でもちいさく笑う息がきこえる。
「俺も合格したよセバスチャン。今から引越業者に連絡入れて
明日運んでもらおうね」
「ええ、ええ、お願いします。ああ、これから会えませんか。
外でランチ一緒にしましょう?」
「うん、セバスチャンに渡すものあるし、手配済んだらすぐ会おう」

私達の心のように、今日のオックスフォードの空は青く澄み渡っている。
センターでヴィンセントと落ち合って、サンドウィッチバーで
テイクアウェイしてから、クライストチャーチの芝地の遊歩道を進み、
テムズ河のほとりまで来た。
観光シーズンなので、残念ながら手を繋いでは歩けなかった。
それでも、ブランケットを広げて私達は買ってきたサンドウィッチを
食べ始めた。
「ヴィンセント、私に渡すものって?」
「ん、これ」
ヴィンセントがジーンズのポケットから鍵を取り出した。
「ハムステッドの家の鍵だよ。セバスチャン用に」
彼のぬくもりが残ってまだ温かい鍵を私は握り締めた。
「明日の昼過ぎに荷物運び出すから。まず俺の荷物積んでから、
セバスチャンの家に行って荷物積むよ。それからロンドンに」
「ええ、家からロンドン方面の高速は近いですからね。待ってます」
「いよいよですね。合格できてよかった。少し不安でした・・・」
ヴィンセントは私の肩を抱き寄せ、優しく唇を重ねてきた。
「俺達は絶対離れないから。心配いらないよ」
「ええ」
「・・・合格祝いに一発やりたいけど、・・・明日まで我慢する」
「・・・引越し祝いも兼ねて・・・ね。明日は・・・」
「あれ?『もう、貴方って・・・』って返してくれないの?」
少し物足りない顔でヴィンセントがみつめてきた。
「ふふ。貴方への欲望は隠さず私もこたえますよ、もう」
「じゃあ今日はこれで」
そう言うとヴィンセントが私のTシャツの裾から手を滑り込ませ、
きゅっと乳首をつまみあげた。
「ちょっと・・・!」
私が慌ててその手を戻そうとすると、ヴィンセントがくすくす笑って
手を離した。
「いつものセバスチャンだ」
「・・・いつものセバスチャンですよ」
私達はごろんと寝そべって、ほんの少しだけ昼寝をした。

翌日、ヴィンセントの言う通りに、引越作業は17時には終了した。
3つある寝室のうちの一部屋に、私の荷物をしまい入れた。
体裁上、それぞれ別の部屋に私物は片付けないといけない。
ヴィンセントの部屋となる一番大きな寝室には、
シャワールームとクローゼットが付いていた。
「ヴィンセント、私はもう片付け終わりましたよ」
部屋に入るとヴィンセントはまだ本棚の前で格闘していた。
「早いね、セバスチャン。それじゃあベッドカバーかけ直すの手伝って」
「あれ、これは貴方が使っていたカバー。持ってきたんですね」
「うん、やっぱり自分の好きな柄のがいいからね」
「これならいつもの貴方のベッドで寝ているようだから、
すぐ慣れそうです」

ヴィンセントはたくさん持ち込んできた服やら本をようやくしまい終わり、
リビングには互いのCDやDVDを一緒に並べて置いた。
「ちゃんと被らないように持って来れたね 」
「荷造りの時間はたっぷりありましたもんね。打ち合わせ通りですね」
「よし、じゃあごはん食べに行こうか。もうお腹すいたよ」
「そうですね、行きましょう」
フラットからは、数分も歩けばハムステッド駅前の通りに出る。

2907775_e37bc9a2.jpg

今晩は手っ取り早く、カフェルージュに入ってみた。
ブイヤベースとブフ・ブルギニヨンとサラダを頼んで、シェアして
食べる。気軽にそれが出来るところはいい。
「これから毎週この辺のレストランは全部行ってみようよ」
「いいですね。色々ありそうですからね」
「セバスチャンは、給仕の仕事が似合いそう」
ふいにヴィンセントに言われて、どきっとした。なんとなく、
ここら辺でバイトをするなら、それがいいと思っていた。
「似合いますかね?実はそれで探そうとは思っていたんです」
「セバスチャンが給仕する店の常連になるから俺。似合うよ、きっと」
「貴方は?なにか決めているんですか?」
「俺は、父さんの管轄の事務所でバイトする予定だよ」
ヴィンセントは少し決まり悪そうにこたえた。
「ロンドンにも所有している土地があるんですね」
「うん、ゆくゆくは継ぐだろうから・・・現場を知らないとね」
断言はしてないけど、いずれ彼は会社を継ぐんだろう。
・・・私は、大学を出たら何をするのだろう?
まだ、はっきりと浮かばなかった。

「さあ、セバスチャン、来て」
「ヴィンセント」
カフェルージュから帰宅して、私達は急いでシャワーを浴びた。
まだ濡れた髪のまま、全裸でヴィンセントが先にベッドに上り
私を手招いた。
「これからは毎日ずっと一緒にいられるね」
「ずっと夢見た日が、ようやく叶った・・・」
「ここなら、声出しても平気だよセバスチャン」
フラット最上階の角部屋にあるここなら、確かに大丈夫だろう。
「声、出ちゃう位に私を気持ちよくさせて下さいね・・・」
「セバスチャンが泣いてしまう位、愛するよ」
ヴィンセントはキスをしながら静かに、私をベッドに沈めた。
それからは激しく、でも優しい舌の動きに、私は早々に
意識がぼうっとしてきてしまう。ホテルに泊まった時のような
開放感が、私の下半身も気持ちもすぐ昂ぶらせてくる。
かたくなってるそれを、ヴィンセントのモノに擦りつけるように
腰を動かしてしまう。唇から首筋、胸へと舌の愛撫が
続きながら、ヴィンセントの指が入ってくる。
「ンン・・・、ンッ・・・ンン・・・」
指の動きの刺激の度に、私も素直に息を漏らす。
「セバスチャン、挿れるよ」
「来て・・・、あぁ・・・っ」
ヌルっとヴィンセントのモノが入り込んで私を突き始める。
私の太腿を腕にかけ、力強く腰を掴んで勢いよく奥まで
私を何度も貫く。
「ヴィンセント・・・あっ・・・イヤ・・・ッ、もっと・・・」
「いやなの・・・?もっと・・・?」
ヴィンセントが意地悪く、私がよがるポイントを突きながら
きいてくる。
「もっと・・・、ンッ・・・イヤ・・・だめ・・・」
自分でも、もう何を言いたいのか分からない、ただただ、
ヴィンセントに突かれたい。
「セバスチャン、ほら・・・」
ヴィンセントはさらにそこを何度も攻めてきて、私はもう
イきそうになっている。
「だめ・・・ヴィンセント、出ちゃう・・・」
私の腰を掴んでいたヴィンセントの両腕が離れ、
両方の乳首を摘まれて指で転がされた。
「ヴィンセント・・・んァッ・・・」
ビクンと背筋に走る快感に逆らえず、私はあっという間に
イかされてしまった。ヴィンセントも私のその動きに
眉をしかめて、イきそうになっている。
濡れた髪は、また汗で湿っているかのように私の額にも、
ヴィンセントの額にもはりついて、水の粒が滴り落ちてくる。
「ああ・・・、セバスチャン・・・俺も」
ヴィンセントの放出した温かいものを体内で感じた。
彼の、はぁはぁと短い吐息を受け止めてキスを繰り返した。
「まだ・・・このまま繋がってて・・・」
「ええ、また・・・私を突いて」
「セバスチャンが感じてるの見ると俺もすぐいきそうになる」
「貴方、そういうところばかり攻めるから・・・」
「すごく綺麗だから、その時のセバスチャンの顔」
「貴方しか知らない顔ですよ」
「セバスチャンは俺がイく時の顔、知ってる?」
・・・そう言われると、ほとんど見た事ない気がした。
「次、よーく見ますね」
「ふふ、いつも目をつぶっちゃうもんね、セバスチャン」
「堪えている貴方の顔は知ってますよ、これでも」
言い返してはみたけど、私はヴィンセントをぐっと抱きしめて、
きっと頬が赤くなっているであろう、今の私の顔を
見られないようにした。だけどすぐヴィンセントが
くくっと笑っている振動が伝わってきた。
ああ、遅かったか・・・。

「あ・・・」
私の中で、またヴィンセントのモノが大きくなってくるのが
分かった。
「じゃあ、次はよーく見ててね、セバスチャン」
自信はないけど、ちゃんと見なければ。


・・・果たして、私はまたその機会を逃してしまった。
目を瞑らないでいるのは、難しい。
でも、いつか見られる時はきっとある、だろう。
もう私達は毎晩一緒にいられるのだから。
ヴィンセントの腕の中で、私は決意する。
明日の朝食はどうしようかも考えながら・・・

(続く)

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とうとう卒業してしまいました。17話も続きましたね・・・、
次回は2月下旬に更新予定です、たぶん最終回を。

もうすぐ出発です、しっかり準備してイベント参加してきます~☆
お気軽にお声かけてください、よろこびます(´∀`)

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