倫敦橋からの風景

英国在住の黒執事ファンによるサイト。 英国ならではのコンテンツあります。

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Lush Deal 4

ヴィンセバ連載小説の続きです(R-18)。




Lush Deal 4

昼と夜の境目が分からなくなる。時間の進み方が早かったり遅かったり。
自分が息をしているのか、瞬きをしているのか。・・・しているのか全部?
今まで当り前すぎて感じもしなかったことが気になるのは何故なのか。
ヴィンセントは夜にあまり眠れない。
美しい従順な執事を呼び出し、クタクタにくたびれ果てるまでその男を抱き
ようやく意識が途切れそうになると眠りにつくことが出来る。
ただしこのやり方は疲れるので毎日は出来ない。深い眠りにつく事は出来るのだが。
酒に頼るのは好きではない。翌日に頭痛が残るのは御免だ。
朝から仕事に支障をきたす訳にはいかない。それ位は弁えている。
医者に診てもらうのも面倒だ。だいたい、自分が医者にかかる事が
あっという間に話が伝わる窮屈な上流社会にばれれてしまうのが最大の支障だ。
まったく、いつ治まるのだろう。


「んっ・・・セバスチャン・・・!」
ヴィンセントはいつものようにセバスチャンを呼び出して彼を抱いている。
この男の肌に触れ、唾液を絡めあい精液を飲み干すと不思議と生気が蘇る気がしていた。
体は、もちろん疲れるのだが。単に欲望を吐き出し、疲れ、眠りにつく為だけの
行為ではなくなっていた。
「ヴィンセント・・・、ああ、もっと・・・そこ・・・」
セバスチャンもまた、わき出る感情を抑えることなく言葉を発している。
ヴィンセントは要求どおりにセバスチャンを指と手のひらで攻めて、達していく。
「ヴィンセント?」
絶頂に達し、汗ばんだ体の重みを全部セバスチャンの背中に預け、背後から
重なり倒れこむようにふたりはベッドに沈む。
セバスチャンの耳元にヴィンセントの温かく乱れた短い呼吸がかかる。
「お疲れのようですね?それにめずらしく・・・」
言葉を途切らす。
「めずらしく・・・、なんだ・・・?」
ヴィンセントはそのままの体勢でたずねる。
「イク最中に私の名前を呼ぶなんて」
セバスチャンはヴィンセントが重くのしかかっていても息を乱すことなく話す。
「そうか?・・・気付かなかったけどな・・・」
「初めてでしたよ。・・・?ヴィンセント?」
ヴィンセントはそのまま倒れたまま眠りについていた。セバスチャンは
起こさぬようそっと腰を動かし、繋がったままのヴィンセントから離れ、
静かにヴィンセントの体勢を整えた。セバスチャンはしばらくの間
眠るヴィンセントの顔を見つめていた。
(早くなりましたかね、お眠りになられるのが)


あくる晩、例によってなかなか眠りにつけないまま早朝近くになろうとした頃、
ヴィンセントはベッドから起き上がり、冷たい空気を吸おうとバルコニーのある
窓へ近付いていった。カーテンをめくり窓の鍵に手をかけた時、ぼんやりと
見える庭の風景の異変に目が留まった。そこに見えるのはうちの燕尾服を着た
執事が何人にも見える黒い男共をあっという間になぎ倒している光景だった。
(なんなんだ!?あいつが全員こんな簡単に倒してしまってるのか・・・?)
ヴィンセントは固唾を呑んでその光景を見続けていたが、それは本当に
あっけなく終ってしまうほど早かった。
(・・・なるほど。今までもこうしてあいつが刺客を追い払っていたわけか?
それなら道理で俺が襲われないわけだ。しかしあいつはいよいよ何者なんだ?)
ヴィンセントは、次々と手際よく刺客を片付ける執事を見張り、誰も庭に
いなくなったのを確認し、また囁くようにセバスチャンを呼び出した。
部屋に現れたセバスチャンは、いつものと変わりなく呼吸も服装も乱して
いなかった。まだ窓際に佇んでいたヴィンセントは、つかつかとセバスチャンの
目の前まで近寄り、グッと黒いネクタイを掴みセバスチャンの瞳を見据える。
「お前はいったい、何者なんだ?」
怒りでも恐怖でもなく、ただこの執事の素性を早く知りたいと思う。

セバスチャンは、ふうっと一回大きく、ネクタイを掴むヴィンセントの手にまで
かかりそうな息を吐いた。ヴィンセントはそのまま言葉の駆け引きを
するまでもなく言葉をたたみかける。
「さっき窓からお前が刺客を倒しているのをずっと見ていたんだ。
手馴れた奴等をあんな簡単に倒すなんて人間業ではないよな?」
セバスチャンをさらに睨みつけ、顔を近づける。
誰にも見られていないと思って、思う存分、人間には真似できない力と早さで
倒してしまったところを見られていては、特にこの男にはごまかしが
きかない、と観念したセバスチャンはもう一度深く呼吸してこたえる。
「実は、私は悪魔です」
「悪魔?」
拍子抜けするほどあっさりと白状するセバスチャンに、一瞬思考が止まり、
次の言葉が出てこなかった。ネクタイをつかむ手を離さずもう片方の手の平で
セバスチャンの頬に触れる。ひんやりと冷たい、今となっては馴染みのある
いつもの肌だった。だが、いつもは紅茶色をしているその瞳が赤く獣のように光っている。
「お前・・・、息子に何したんだ・・・?」
赤い眼のセバスチャンは表情を変えずヴィンセントを見つめたまま答える。
「息子さんが私を召喚して、私と契約をしたのですよ」
「契約?・・・まさか息子は死ぬのか?」
「いいえ、主の望みが叶うまでは魂は頂きませんが、いずれその時が来れば」
ヴィンセントは目を見開き、いっそうタイを握る手の力を込める。
「息子は何の契約をしたんだ?」
「それは、申し上げられませんが。契約内容のいくつかは貴方もお気づきかと」
セバスチャンは口角を上げ、ニコリとみつめる。
「・・・俺を刺客から護ることか?」
「まぁ、お答えは出来ませんが」

ヴィンセントはそのまま黙りこみ、思考をまとめようとした。
(・・・シエルは、俺が狙われているのをこの悪魔を利用して阻止しているのだと
すれば、あと他に何を願っているのか・・・。俺が生きている限りは、
息子はこの悪魔に代償を払わないで済むという事・・・ならば)
ネクタイを握る手を離し、両手でセバスチャンの両頬を包みこみ
ヴィンセントはセバスチャンの赤い眼を見据える。
「セバスチャン、俺と契約できるか?俺が死んだら息子を護れ」
セバスチャンはぴくりと眉を動かし黙ってヴィンセントの言葉をきく。
「どうせ俺はそう長くはないだろう。お前を使って俺を護るまでもない。
だが、息子はまだ幼い・・・」
「おや、貴方でもそのように思うのですか?フフ」
「お前には分からないさ」 
両手の指に力を入れ、セバスチャンの頬にくい込ませる。
「生憎ですが、掛け持ちで契約は出来ませんので」
セバスチャンの顔にヴィンセントのため息がかかる。
「ですが、貴方とわざわざ契約に及ばなくとも、貴方の懸念は必要ないですよ」
「うん?どういう意味だ?息子との契約がそうなっているのか?」
「まぁ、そういうところでしょう。これ以上は言えませんけど」
「俺が死んでも息子はまだ無事なんだな?」
セバスチャンは無言でにっこり微笑む。そしてヴィンセントを両腕でぎゅっと
抱え込んだ。抱え込まれ押された勢いでヴィンセントの唇はそのまま
セバスチャンの唇に重なり、抱え込んだ腕の力を緩ませず身動き出来ないまま
ふたりは舌を絡めあう。セバスチャンの舌がヴィンセントの舌を優しく
なでまわす。それが、肯定の答えであるかのように。

ヴィンセントは目を開き、唇を離しセバスチャンの腕をつかみ、そのまま
ベッドへ引っ張っていった。乱暴に押し倒し、仰向けになったセバスチャンの
体にまたがり、セバスチャンのシャツのボタンをはずしてゆく。
セバスチャンは微笑みながらそれを眺めつつ、ヴィンセントの夜着の裾へ
手を伸ばし、ヴィンセントのほんの少し硬さを持ち始めたソレを優しく指で
なぞりだした。シャツのボタンをはずしあらわになったセバスチャンの鎖骨に
ヴィンセントは顔を落とし、ギュッと吸い付いた。セバスチャンの白い肌に
薔薇色の痕がついた。
「ヴィンセント・・・?」
今までキスマークなど付けられたことはなかった。
ヴィンセントは顔を上げニヤリと笑った。
「お前、消すなよこれ?」
指の腹でぐっと薔薇色の痕を押す。
「これが消えるまでは息子とはヤれないよね。消えるまで俺の部屋に来るんだ、いいね?」
いつものヴィンセントの自信に溢れた妖艶な笑みを見てセバスチャンも微笑む。
「かしこまりました。これは消さないでおきます」
「ふん、やはり消せるのか。だが、お前はここへ来るのさ」
今まで見せた事がなかったヴィンセントの態度にセバスチャンはクスクスと笑う。
「ああ、貴方も喰べたくなりますね」
赤い舌でチロリと唇を舐める。
「俺の魂か?簡単には、やれないよ」
「分かっておりますよ。明日も明後日も貴方にこうして生気を分けて頂きます」
「セックスで悪魔に生気を与えられるのか?まぁ俺もお前から貰ってる気がする」
「貴方も我が主も素晴らしい生気を私に与えて下さってますよ」
「セバスチャン、俺の最後の時までこうしていろよ」
ヴィンセントはセバスチャンの服を全て剥ぎ取り、ソレを口に含んで舌で舐めまわす。
「ん・・・!最後の時まで・・・お傍にこうして・・・おりますよ・・・」


Lush Deal 4 END

(続く)  Lush Deal 5 (最終話)

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