倫敦橋からの風景

英国在住の黒執事ファンによるサイト。 英国ならではのコンテンツあります。

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ヴィンセバ小説 MENU

メインCPは、ヴィンセントxセバスチャンです。

管理人かのんは、ヴィンセントとセバスチャンを偏愛していますので
このCP苦手な方はお読みにならないで下さいね。
原作設定上の接点がなかろうと、ここでは絡みまくりです!(笑)

セバスチャンはほぼ受けですが、時々逆やリバになります(注意書きあり)。


*印の作品はR-18です。閲覧は18歳以上で。


甘くて可愛いイチャコラな話が多いですが、いくつかの話は甘くないです。
そして殆どの作品がエロエロです。


↑old ↓New

長編

Lush Deal 1 2* 3* 4* 5* (全5話・完結) リバあり・死ネタ・セバシエあり

月が満ちるまで 1 2* 3* 4* 5* (全5話・完結)  (ヴィンセントに翻弄されるセバスチャン)

My sweet years 1 2* 3* 4* 5* 6  (全6話・完結) (ヴィンセントと悪魔の共に英国を旅して過ごした日々)

ヴィンセバ高校生物語 (全18話・完結)
1 2 3 4 5* 6* 7* 8* 9* 10* 11* 12* 13* 14 15* 16* 17* 18 UP!
(現代パラレル設定・ヴィンセバ英国高校生カップル。甘くて可愛い2人です。
オックスフォードが舞台)


短編

Lick me gently * (パパがセバスチャンにお仕置き?)

A night with a stranger in black * (ある晩、バーで出会ったヴィンセントと悪魔のお話)

ぼくの執事  (キャラ崩壊しまくりラブラブホームドラマ微エロギャグ)

First mission * (ヴィンセント流のお仕事のやり方は・・・)

Fun fairへまいりましょう *(遊園地でイチャコラHAPPYカップルv)

Voice etude * (現代パラレル設定。2人が声優同士CPだったら・・・?)

12.14  ヴィンセント命日にセバスチャンは


黒執事 その他CPテキスト

今宵は貴方と共に * (中編・クロードxセバスチャン R-18 コメディ)シエ&アロも活躍。
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| ヴィンセバ小説 | 00:41 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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Lush Deal 1

ヴィンセントxセバスチャンxシエル的なテキストでございます。
ブログ用なので過激な描写はしておりませんので、こんなのも
ありかな~くらいの軽い気持ちで読んでいただければ幸いです♪
パパは普通に存命で坊ちゃんも13歳という設定でございます。
なるべく間隔をあけずに更新したいと思いますが気長にお待ち下さい。。。


Lush Deal 1

vin03a_20110720024712.jpg


「旦那様、新しい使用人を連れて参りました」
タナカはヴィンセントの執務室のドアをノックし男を連れて入室した。
「ん・・・どれ・・・」ヴィンセントは顔はまだ書類に向けたまま答える。
タナカの背後にいた男はテーブルの前に立ち、頭を下げ礼をする。
男の気配を感じヴィンセントはゆっくり顔を上げ男を見据える。
「ふうん。名前は?」
「セバスチャン・ミカエリスと申します。本日よりご子息様の執事として
仕えさせていただきます」
「ああ、シエルのね。よろしく頼むよ」
穏やかな笑顔でセバスチャンを見つめるが、その青い瞳は鋭くセバスチャンの
瞳に突き刺さる。まっすぐ見つめられたまま、微かに口角を上げ
ヴィンセントの視線を受け入れる。
「下がっていいよ。タナカ、あとは頼むよ」再び視線を書類に落とす。
2人は退室した後、ヴィンセントは呟く。「なんだあれ?」


「セバスチャン、執事の経験は初めてですかな?」
タナカは茶葉と茶器を用意しながらおもむろに尋ねる。
「はい、そうです。実は初めてでして。ご教授願いますか?」
「ほっほっほ・・・。坊ちゃんも旦那様も味には厳しいお方ですからね。
この通りするのですよ」そうして鮮やかな手際でたちまち
最良の状態の紅茶を淹れる姿をセバスチャンは凝視した。
その後、一つも段取りを間違える事無く模倣してみせた。
「これでいかがでしょう?」
「では実際味わっていただきましょう」
セバスチャンはまず自分の主人の部屋へ向かう。
手際よく紅茶を淹れるセバスチャンをじっと見つめながら問う。
「お父様へ挨拶はしたのか?」
「はい、先ほどタナカさんとお伺いいたしました」
「何か言っていたか?」
「坊ちゃんをよろしく頼むと申されましたよ」
「そうか・・・」淹れたての紅茶を口にする。
「ん・・・。まぁまぁだな。お前、スイーツも作れるのか?」
「いえ・・・。ですが執事はスイーツも作るのがお役目でしたかね」
「フン。この家ではそうだ。なにしろ使えない料理人しかいないからな。
お前が全部これから作るんだ。いいな?」
「やれやれ・・・、ずい分こき使われそうですね」
大げさに眉をしかめ、ため息をつくセバスチャンにシエルはすぐさま返す。
「いいか?決して他の者に悟られるなよ?特にお父様には…
お父様はもの凄く勘がいいんだ。もし正体がばれたら何されるか・・・」
「それはそれは…。気をつけると致しますよ」
すでに何かを気取ったかのようなヴィンセントの視線を反芻する。
ほどなくヴィンセントの執務室からの呼び鈴の音を感知したセバスチャンは
再びお茶の用意をして部屋へ向かって行った。

「遅い」
ヴィンセントの執務室に入った途端、機嫌の悪い低い声で呟かれた。
「申し訳ございません。すぐお入れ致します」
チラとその手際を見届け、つつがなく淹れられた紅茶を口にする。
「・・・まずい」
「?・・・淹れ方に間違いはないはずでしたが」
意外な反応でとっさに手順を確認したが問題はないはずだった。
「まずいものはまずい。なにこれ。これで良いと思ったわけ?」
「・・・何がいけなかったのでしょうか?坊ちゃんには何も言われませんでしたが」
「あの子は優しいんだよ、勘違いするなよ?次またまずい紅茶淹れたら
ただじゃおかないよ?何がいけないのかよく考えておくんだね」
青く暗い瞳のきつい視線で見据えられ、セバスチャンは何も言えないでいた。
キッチンに戻り、先ほど淹れた紅茶を試しに飲んでみた。
「・・・やはり私にはこんな味の違いなど分かりませんね。まぁ、いいですよ。
何も言わせませんよ、次は」

「まずい。見た目だけよくて味が何もしないじゃないか」
「確かにこれは酷いな。勉強し直しなさい」
その日の晩餐の時にもセバスチャンはこの親子に言われ放題であった。
長い悪魔の生で、これほど人間に酷い扱いを受けた事はなかった。
その能力と魅力に追いすがるのはいつも人間の方。
だが、そればかりでは退屈。
小さな体で強い力を秘める瞳に吸い込まれる様に契約を持ちかけたのは悪魔の方。
悪魔が下僕。悪趣味な契約。
今までに無い経験を得るのは良い退屈しのぎになるものだった。
(ここまで言われるとは思いませんでしたがね。)

要は素材の味を覚えて継ぎ足せば良いわけです。
セバスチャンはその舌で次々と食材を舐めては記憶していく。
データを刻み込み、レシピ本になぞらえる。
そうして出来た人間の餌は確かに美味になっていった。


「相変わらずまずいね、君の料理は。」
坊ちゃんは何も言わず残さず食べるのに対し、この父親はいつまでたっても
同じことを言う。
「君は料理の本質が分かっていないんだね?
やっぱり君には難しい事なのかな?」
一瞬、正体を見透かされたようで息をのみ体勢を整える。
「理由が知りたい?」
「ええ、そうですね」
ニヤリと笑ってヴィンセントは答える。
「聞かないと分からないから、料理がまずいんだよ。
それ位、分からないの君には?」
「明日の晩餐にはご期待に添えるよう努力いたしますよ」
「そう?頼むよ」
ヴィンセントは変わらぬ笑顔のまま、さも期待していない口調で答える。
「もういい加減、まともな食事がしたいものだよ」
赤ワインを口にふくみ、ナプキンで口を拭ってヴィンセントは
タナカに次の指示を渡し始めた。
シエルは、決してまずいと思わなかった料理を黙々と口にしていった。
(父はセバスチャンの事が気に入らないようだな・・・)

退室したセバスチャンは足早に廊下を歩く。
ざらついた神経を落ち着かせるように浅いため息をついた。
・・・足りてないものは分かっておりますよ。
あえて入れて無かっただけですけどね。
本当に人間は面倒くさい味がお好きだ・・・。
セバスチャンは再び小さくため息をつき裏庭へ向かった。
黒猫の彼女を優しく撫でる。
「貴女は何も言わなくて本当に良かった」
「さて坊ちゃんの入浴のお世話をしなければ」

セバスチャンはバスタブにつかる主の白く細い腕を優しく
泡でなでながら、やがて華奢な指先を捕らえ己の指を絡める。
「坊ちゃん・・・」シエルの耳元で低く囁いた。
いつになく頼りなげな囁きにシエルは少し驚き、思わず
セバスチャンの指先をぎゅっと握り返した。
「なんだ?」
「今晩は貴方をずっと眠らせたくないのです」
シエルの温かく上気した首筋をゆっくり下から赤い舌を這わせてゆく。
ぴくんと反応する可愛らしい肩と、シエルの鎖骨のくぼみにキスをした。


翌日の晩餐、ヴィンセントはニヤニヤしながら口にする。
今までになかった味わいをゆっくり噛みしめ、飲み込んだ。
セバスチャンのうっすら笑みを湛えたその顔を捉え、自分の許へ
来るように促した。そっと背後に立つセバスチャンのネクタイをぐっと掴み
自分の顔までその端正な顔を近づけ、耳元で囁いた。
「なんだ。しっかり入れられるんじゃないか」
「そうせよとのご命令でしたので」
「それはご苦労。明日からもこの調子で頼むよ」
そう言ってネクタイを離しセバスチャンを開放する。
無言でネクタイを直し、元の定位置に戻っていった。
「クッ・・・!ハハハ!」ヴィンセントは肩を揺らしながらこれみよがしに笑う。
視線をそらし微かに眉をしかめるセバスチャンの顔が余計に可笑しいと
言わんばかりにヴィンセントは声をこぼして笑い続けた。
そんな父の姿を見て、改めて料理の味を確かめた。
確かに、昨日とは違う。あいつが昨日まで入れなかったもの・・・、
そこまで考えてシエルまで吹き出してしまった。
(なんだ、愛情か。そんなもの悪魔がわざわざ込めて作るはずがない!)
まったくいけ好かない態度の親子にセバスチャンはただ表情を崩さず
白けていた。(そんなに愛に飢えた親子とはお可哀想に)


Lush Deal 1 END

(続く) Lush Deal 2



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Lush Deal 2

ヴィンセバシエ小説『Lush Deal』の第2話です。
この3人のエロい絡みが不規則に描写されていますので
ヴィンセバが苦手な方は気をつけて下さいませ~。



Lush Deal 2


「おや。どなたかいらっしゃったようですね・・・」
午前2時、静まり返った屋敷の私室にいたセバスチャンは微かに聞こえる
庭からの気配を察知した。
「ふむ・・・おそらく5、6人といったところでしょうか」
そっと部屋を出て足早にホールへ向かう。気配は表庭の方にあった。
「やれやれ。静かに片付けよとのご命令でしたからね・・・、手早く済ませて
しまいましょう」
重厚なドアをゆっくり音を立てずに開けた。武器を持ったグループの群れは
まさか気付かれたとは思わず、動きを止め立ちすくんでいた。
セバスチャンは間髪いれずにシルバーを投げ刺し、その場にいた男共を倒し、
すばやく屋敷の裏に逃げ込もうとしている残党の一人を仕留めた。
耳を澄まし気配を感じ取る。
「どうやら以上のようですね・・・。では片付けますか」

朝が来ていつもの時間に紅茶を持って主の部屋へ向かう。
重いカーテンを開け、主の目を覚ます。
「坊ちゃん。お目覚めの時間ですよ」
部屋が日差しで明るくなったところで目を覚まさず、うーん、と背を向ける主に
セバスチャンはそっと顎に触れ主の頬に口付ける。
ひんやりとした手袋と唇の感触に主はゆっくり目を開ける。
それからセバスチャンの頬に手をやり、自ら唇を重ねてゆく。
覚醒しかけの無意識の動作にセバスチャンは満足そうに微笑み
主の唇からさらに舌を絡めとり、ひとしきりその感触を味わう。
ん!と息が苦しくなりシエルは目を見開き、すっと唇を離す。
「お目覚めですか?」にっこり微笑み朝の紅茶の淹れはじめる。
ゆっくりと上体を起こし目を擦る。
適温に淹れられた紅茶をゆっくりとすする。
「坊ちゃん。昨晩も招かざる物騒な客人を片付けましたよ」
はっとセバスチャンの顔を見上げる。
「そうか・・・。今回も僕が気付かず処理したわけだな?」
「ええ。どなたもお目覚めにならない内に終わりましたよ」
ニッコリと主に笑みをたたえる。シエルはフンと鼻であしらう。
「それが命令だからな。僕が気付くようじゃお終いだ」
「私でなければ出来ませんけどね?坊ちゃん」
紅茶色の瞳が一瞬赤く染まりシエルを見つめる。
「なんだ?」いぶかしげに尋ねる。
セバスチャンはシエルの手をとり、甲にそっと口づける。
「ご褒美をいただけますか?My Lord」
うやうやしくのたまう下僕に答える。
「今日のスイーツの出来によるな」
「かしこまりました。腕によりをかけてお作り致します」
主の唇にそっとくちづけし、着替えの準備に入った。


(暇だな・・・。)
ヴィンセントは執務室の椅子の背もたれに寄りかかりふと思った。
もちろん当主の日常に暇がある訳ではなく次から次へと目を通す
書類は山ほどある。
(アレが来てから静かな夜ばかりだ。)
裏の任務について早10年以上の年月が経っていた。
先代たちが15年以上その任務に就いていた話はきかなかった。
何者かに必ず仕留められていた。
自分は上手くやっていると自負しているが、あちらさんはどう思っているか。
そろそろその時が来るのではと、それなりの心積もりをしていても
その時は一向にやって来ない。
(まぁ、あちらさんも歳なのかね。)
首をまわし、肩をすくめ、また書類に目を通し始めた。
(レイチェル、まだ君のところへはすぐいけないのかもしれない。)


ヴィンセントはふと目を覚まし、傍らの時計を確かめる。
(午前3時・・・か)
さてどうしようかと半分覚醒した頭で考える。
「・・・セバスチャン、来い」と、呟く。
その声を察知し、図書室で蔵書を読み耽っていた執事は、やれやれと
ため息をつき本を閉じ、ヴィンセントの部屋へ向かった。

「お呼びでしょうか、旦那様」
音も無くドアを開けセバスチャンはヴィンセントの傍らに寄り呼びかける。
「お前はずい分耳が良いんだな」
ほんの少し呆れた口調でゆっくりとベッドから上体を起こした。
「この時間帯はよくお声が聞き取れるものなのです」
しれっとした答えにヴィンセントの口角が上がる。
「こんな呟きが聞き取れるとは大した執事だ。身なりもそのまま。
お前はその格好のまま眠るのか?」
日中と変わらぬ燕尾服の執事にさらに問う。
「お前が来てからというもの、静か過ぎて退屈な夜ばかりで
俺はかえって眠れなくなったんだけど?」
ジロリと執事を睨む。
「結構な事ではございませんか。お眠りになれないようでしたら
何かお持ちいたしましょうか?」
睨まれた視線をそらさず、定型的な微笑みで答える。
ヴィンセントはぐいっとセバスチャンの腕を掴み、
その顔を自分の正面に据える。
「お前が何か裏でやっているんじゃないのか?」
執事の瞳をじっと見つめその反応を伺った。
しかし、その瞳の色は変わる事なくヴィンセントの青い瞳が映っている。
「とんでもない、私はあくまで執事ですから」
「・・・執事、ね。」
「主や旦那様に従うのみですよ」
「そうかい」
ヴィンセントはまだ掴んだまま離していなかったセバスチャンの腕に
さらに力を込め、もう片方の手でその整った顔の顎を掴んだ。
「今夜も眠れそうにないから、お前が相手をしなさい」
「・・・どうされますか?」
無抵抗に返すその声にヴィンセントは眉をしかめた。
「そうだな、舐めてもらおうかな」
セバスチャンはフッと笑って返す。
「どちらを?」
「セバスチャン。お前、息子とは寝たのか?」
その声は怒りなどの感情は無く、なんでもない質問のようだった。
「ええ・・・、主の望みのままに。」
まるで含みを持たない言葉に別段驚きもせず、ヴィンセントは微笑む。
顎を掴んだままの指をセバスチャンの頬を撫でるように動かし
耳たぶをそっとつまむ。
「そう。まぁそんな気したよ」
「ああ、分かりましたか?私と坊ちゃんの関係」
「何かあるとは普通思うだろ?お前は明らかにただの執事には見えないからな」
耳たぶをつまんだ指にぐっと力を込め、ヴィンセントの唇すれすれにまで
その顔を引き寄せた。
「そうですか?」
間近で見るその顔は美しいが不思議と生気を感じない質感で、
しかしその触っている肌は男にしては驚くほどさらりとなめらかだった。
(この男を抱いたら息子はどう思うだろうね)

「お前の事だから俺とこんな事してもなんとも思わないんだろう?」
ヴィンセントはセバスチャンの唇をふさぐ。舌で歯をなでまわしていく。
そして歯の間から舌を押し入れセバスチャンの舌に絡みつく。
何度か、やや尖った歯に当たりヴィンセントの舌を刺激した。
(なんだ・・・?牙か、こいつ?)執拗に舌を絡めあいながらヴィンセントは
相手の正体を思い巡らす。もしや、人ではない・・・?
そんな嘘のような疑惑がよぎる。これは、確かめるしかないと。
唇を離し、唾液が顎を伝う。目の前の男の、己の唾液で艶かしく光るその口元が
乾く間も与えずヴィンセントは自分の夜着の裾をたくし上げ、
セバスチャンの頭を押しそこに近づけた。
「舐めなさい、セバスチャン。お前は俺達の犬の名と同じまるで獣のようだ」
やや硬さを出しつき上げているヴィンセントのそれをセバスチャンは無言のまま
そっと指で根元を包み込むように握り、先端を赤く長い舌でちろりと舐め上げた。
「ん・・・!・・・おい、その牙で噛みちぎるなよ?」
セバスチャンは舌で舐めたまま顔を少し上げヴィンセントの目を見る。
「そんな真似はいたしませんよ。ご安心ください。私は結構上手なのですよ」
そしてまたそれを口の中に含み舌で転がり始めた。
ヴィンセントはセバスチャンの頭を掴んだままの手を、長いサイドの髪を
指に絡めとり、ゆっくりすくう様にさらさらと流し零した。
その言葉通り舌と粘膜と指での刺激はすぐにヴィンセントを快楽に導いていった。
「おい・・・、全部飲み干せよ?」
やがてセバスチャンの喉はごくりとヴィンセントの精を飲み下した。
ゆっくりと唇から離し、ヴィンセントを見つめながらその赤い舌で
ぺろりと己の唇をなでまわした。
「ご満足、いただけました?」そう言うとヴィンセントはセバスチャンの
肩を掴み、ベッドに組み敷いた。
「次はお前の穴だ」
「ずいぶんお元気ですね?」
「眠れない時はこれに限るさ」
「まあ別に構いませんが・・・」
ヴィンセントに背後から腰をつかまれ、されるがまま従う。
(やれやれ・・・。坊ちゃんに言えない事が出来てしまいましたね)


Lush Deal 2 END

(続く)  Lush Deal 3



あーそんなにR-18な描写しないようにと思ってたのに
結局しっかり書いてしまった(笑)


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| ヴィンセバ小説 | 02:32 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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Lick me gently

(注:ヴィンセバ小説です!R-18)




Lick me gently


それはいつもの風景で、まったくといいほど変わり栄えもせず
ただその男は私にこういうのです。
「お前の顔はいやらしいな」
「・・・生まれつきですので・・・」
やはり私も同じ言葉を返します。
「その眼かな。口かな?手かな?ほんとに執事向きじゃないよね君」
「そうでしょうか?」
私の主の父親であるその男は飽きもせず、よく私を観察しているものです。
使用人は無闇に主を見てはいけませんから、私は目を合わせません。
それなのに、不躾に私の顔から足の先まで視線を絡めては
ニヤニヤしている、いやらしい主の父親は私が目をあわせるまで
それをやめないのです。
私はヒトと違って嫌でも視線を感じ取ってしまいますから、
それはもう、今どこをみているかなど知りたくなくても感じてしまいます。
こんな時は自分の能力が邪魔であると思ってしまいます。
その視線が私の目を突き刺します。長い長い間、突き刺します。
私は観念して、その男の視線を受け入れ、男の顔を見る羽目になります。
「あ、俺の事、見たよね?」
「失礼いたしました。あまりに視線を感じるもので見て戴きたいのかと」
「そんな顔で俺を見るのは失礼だよなあ。また躾けなきゃいけないの?
ほんとうに君は変わらないね!呆れるよ」
男は嬉しそうにニヤニヤしたまま、やっぱり私の視線を逃がさず喋ります。
「・・・申し訳ございません」
まぁそう答えざるを得ません。まさか瞬殺する訳にはいきませんのでね。
「ふうん、じゃあ夜に私の部屋に来るように。新しい躾が必要みたいだ」
新しい躾・・・。また何をされるんでしょうね。
命令に逆らえはしませんから、YES以外の答えは用意されておりません。

皆が寝静まった時間に私は部屋へ向かいます。
さて今日は何をされるのでしょうか。
男は手招きして私をベッドへ促します。
「セバスチャン、全部脱いで仰向けになりなさい」
ああ、またですか・・・。
仕方が無いので私は言う通りになります。でも、男の顔は見ません。
わざと、顔は横に背けてみます。
男はそれを待っていたかのように、私の顎を掴んで、男の顔を見るように
力をこめてきます。
「セバスチャン、俺を見て」
命令されれば、私も素直に男の目を見ます。
男はニッコリ笑ってささやきます。
「セバスチャン、今日は優しく教えてあげるね」
「何をです?」
「まぁおとなしく寝てろって」
そういうと男は私の唇を塞ぎ、乱暴に舌を絡めてきました。
もう、優しくもなんともないと思いますが。
それから男の舌は、私の唇から離れ右耳に向かっていきます。
チロチロと耳の窪みを何度もなぞっては奥の方まで時折舌を伸ばして行きます。
私は悪魔ですが、ヒトと同じように感じるポイントはそこかしこに
ありますので、私もつい短く吐息を洩らしてしまいました。
「ふふん、君でもここ感じるんだ」
男はニヤリと確認します。何がしたいんでしょうね、今日は。
「声、出していいよ?出さないと後悔するかもよ」
・・・はあ、新手の苛めですか。そんなに声、出したくありませんが。

男は今度は舌を左耳にうつしました。耳ばかり舐めてどうする気でしょう。
しかしこの男の舌の動きに私の下半身が反応してきて止められません。
それに気付いた男はニヤリとします。いつもならこのままいいように
握られて舐められたりするのですが、今日は私のモノを見ているだけで
触れようとはしないようです。
それから、舌は私のうなじから鎖骨へ筋をゆっくり舐めています。
私の吐息もところどころ止められず、うっかり洩れてしまいます。
鎖骨から乳首に舌はするっと流れて、チロチロ舌をまわしてみたり
硬くなった部分を吸い上げて先端を舐めてみたり、おまけにもう片方は
手で同じように弄くられています。さすがに動かずにもいられなくなり、
もぞっと体をよじると、男はまた嬉しそうに笑います。
・・・私が感じる場所を調べるのが今日の目的なんですね?
「セバスチャン、もっと声だしなよ」
命令ならば、感じたままに出しますよ。別に私は我慢している訳じゃないですし。
そうして男の舌はご丁寧に、腹筋やら脇腹に寄り道したり、へその中を
すくってみたりで止まりません。よく、唾液が続くものです。
するとへその後は腕をつかまれ、そのままうつ伏せになるまで転がされました。
読み通り、舌が疲れたのでしょうか、今度は指で私の背筋をなぞり始めました。
自分では分かりませんでしたが、どうやら私も特定の場所に指が来ると
反射的に声が漏れて体がピクンと動いてしまいます。
「あ・・・、そこは・・・」
「そこは・・・感じるって?ははは!」
男の指がさらに私の尻に入ってきました。指2本も突っ込んでクリクリ動かし
「うーん、ここは大体知ってるからなぁ。省くか」
さっさと引っこ抜いて行きました。


vs08.jpg


それからまた私は仰向けにされ、内股をぐいっと広げられみっともない体勢に
させられました。男は私のソレに触れずに、舌を内股から膝にかけて
動かしだします。指も舌にあわせてゆっくりと腿をなぞっています。
その舌がふくらはぎから足首に動いていき、私も時たま声を出してみます。
とうとう足の指まで舐められ始めると、私もつい言ってしまいました。

「・・・ヴィンセント」
男は笑います。「ん?ちゃんと言いなさい?」
「ここも舐めて」
私は男の手を取り、ソコを握らせました。
「いいよ。じゃあ今日の躾はここまで」
ヴィンセントは優しく舐めあげ始めました。
私は、ベッドの上では呼び捨てるように躾けられております。

You lick me gently, Vincent.



END


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| ヴィンセバ小説 | 09:50 | comments:2 | trackbacks(-) | TOP↑

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A night with a stranger in black

ヴィンセバ短編です(R-18)。



A night with a stranger in black

メイフェアの路地にひっそりと佇む会員制のバー。
一仕事終えた後、必ず寄るのが好きだ。
今夜もいつもと同じ一番奥のカウンター席へ向かう。
マスターがにっこりといつものやつを差し出し
俺はグラス半分ほど一気に飲み込む。
ようやく一息ついて視界を店内に泳がす。
俺の隣には黒尽くめの男が座っていた。
見た事のない顔だ。顔を見た途端、男と目が合った。
男は鼻をすんと鳴らして話しかけてきた。
「貴方、良い匂いがしますね」
何を唐突に言い出すのだろうか、この男は。
「・・・匂うか?なにもつけていないはずだが」
男はなにか意味深な顔で俺を見つめている。
「ここへはよく?」
「そうですね。時々は」
「俺は初めて見る気がする。お名前は?」
「・・・名前はないんです」
男は真顔で答える。答えたくないだけか?
「そう。俺はヴィンセント。今日はお独りで?」
「ええ」
その男の顔をよく見るとそれは整った造詣をしていた。
今夜の相手に悪くない。向こうから振ってきたんだしな。
「じゃあこれから俺の家で飲みませんか?ここから
それほど遠くない」
男はかすかに笑ってグラスを飲み干した。
「いいですよ、ご一緒いたします」

俺はその男を連れタウンハウスへ戻った。
「何が飲みたい?適当に作るけど」
男は要らないと首を振り俺に近付いてきた。
なんだ、性急な男だな。まぁいいけど。
俺はジャケットを脱ぎ、ベッドへ向かった。
男も同じように上着を脱ぎ捨て俺に従った。
俺がネクタイを解いている最中、男はまた俺の首筋から
匂いを嗅いでいる。嗅ぎながら、自分もネクタイを解いている。
「邪魔」
そう言うとネクタイを解きシャツのボタンを2つ3つはずして
あらわになった俺の鎖骨を男は赤い舌で舐めだした。
匂いを嗅いだり舐めだしたり、犬みたいだな、こいつ。
「セバスチャン」
「はい?」
「俺が飼っている犬の名前だ。今日お前はセバスチャンだ」
名乗らないなら犬の名前でも付けてやる。面倒だから飼い犬と同じでいい。
すると男は鋭い歯で俺の鎖骨にいきなり噛みついてきた。
犬と同じ名前が気にいらないのか?
噛まれたところは見えにくいが血が滲み出ているのは分かる。
男はその血も舐めとった。それから器用に俺のシャツのボタンをはずし
手際よくベルトもスラックスも脱がされてしまった。
やはり性急な男だ。俺の可愛い仔犬とは大違いだ!
だが、その赤い舌で俺のアレを舐めまわす様はずい分慣れた手際だ。
ああ、すぐ出ちまいそう。そのまま男の口の中で出してやる。

vs10.jpg

それから俺は男の両手首をネクタイで縛ってやった。
性急な犬には手綱が必要だ。
男をうつ伏せにして犬らしく四つん這いにしてやった。
男のベルトを緩めアレを取り出す。
すでに硬い其れを擦りながら、男の尻に指を差し込む。
初めて逢った男の家にすぐついて来るだけあって、すぐ解れる穴だ。
男は嫌がりもせず俺のアレを受け入れる。
なかなか、いい具合に締め付けてくる。
男は縛られた両手の肘のバランスを保ちつつ俺の腰の動きに
あわせながら背中をうねらす。
「あっ・・・あ・・・」男の喘ぎ声に俺も出そうになる。
男のアレを握った手をさらに早めて互いに白濁した液を撒き散らした。

「どうして名前がないんだ」
俺は男の上体を起こしてやった。
「いつもその時々のご主人様が付けた名前を呼ばれるだけです」
「君は捨て犬のようなものなのか」
「そうですね」
男はまた俺の首筋に噛みついてきた。
「そんなに俺を食べたいのか?」
「食べてしまいたいです。でも、やめておきます」
「なぜ」
「貴方を食べてしまったら、この先貴方も私もいつまでも独りのまま」
またこの男は突飛な事を言い出す。
「?お前は未来が分かるのか?」
「分かりませんよ。ただ貴方の瞳を見ていると、そう思うのです」
男はゆっくり俺の顔に近付いてきて俺の右目をチロチロと舐めた。
涙なのか唾液なのかが流れてくる。
「俺とお前が一緒に過ごすという訳ではないな」
「ええ、でも貴方とは強い縁を感じますよ?なぜでしょうね」
「なぜだろうな」
この男の事をもっと知りたくなってきた。
「お前は何者だ?」
「悪魔ですよ」
・・・やっぱりこいつはちょっとイカれた奴なんだろうか?
「なぜ正体をばらす?」
「貴方には言っておいた方がよいって思って」
男は俺を見て微笑む。
「さっきから、なんなんだろうな?」
「そうですね」
無意識に、男にキスをしてしまう。男の唇が優しく吸いついてくる。
俺は舌で男の鋭い歯をなぞる。ああ、なるほど悪魔だから牙か。
「得体の知れない力を持った悪魔なのにお前はおとなしく縛られたままなのか」
「貴方がそう望むなら」
さらに口角を上げて嗤った。
「ふうん。でもお前の事、気に入った」
「怖くはないのですか?」
「お前なら飼ってもいい」
「飼いますか?」
男の眼が赤く光った。挑戦的なその眼も悪くない。
「飼わない」

その顔も、その髪も、その口も。この眼も妙に俺の気を引く。
もっと、喘いで声を聞かせてくれよ。
「貴方の匂いも・・・、もっと嗅がせて」
醒めた眼をして俺に縛られて喘ぐ悪魔。
「・・・この汗の匂いもいいですよ・・・」
「お前のココもいい具合だ」
「それは・・・よかった・・・、あっ・・・」
俺達はまた液体を撒き散らかした。
こんな馬鹿みたいに精液撒き散らしても、美しい獣のような男は壊れる気配もない。
悪魔とヤリ続けていたらそのうち本当に死ねるな。

事が終わり、俺は漸く縛ったネクタイを解いてやった。
男は外れたシャツのボタンを留めだした。
「まだ行くなよ」
「いてもよろしいんですか?」
「俺の横で寝てろよ」
「そんなに私の事がお気に召しましたか」
「好きだよ」
「おや・・・」
俺は男の手を取り、胸元に顔を押し付けた。
「お前は俺の匂いを嗅いでいればいい」
「・・・貴方が嗅いでますけど?」
「俺の匂いと混ざり合った匂いがする」
「では いつかまたこの匂いを思い出す時が来るかもしれませんね」
「来ないよ。お前は、もう俺とは会えない」
「どうして分かるのですか」
「俺が決めたから」
「そうですか」
今度は男が俺の胸元の匂いを嗅ぎだした。
「セバスチャン」
「はい」
「やっぱり、俺を食べて」
「食べません」
フン。食べたいと言ってたのはどっちだ。

男はそれでも俺を見つめながら、俺の髪を撫でてきた。
「貴方のそんなところ好きですよ」
なんだ、その発言は。気持ち悪くなる。
「どんなところが。悪魔でも好きなんて思うのか」
「悪魔の勘ですかね・・・フフフ」
「俺の勘の方が鋭いと思うけどな?」
「貴方は結構おいしそうです」
「なら食えば良いのに変な悪魔だな」
悪魔なのかほら吹きなのか分からないが、この男の匂いは覚えていそうだ。
「今日は貴方がいいというまでお傍におりますよ」
男は俺を枕に押し戻した。ひんやりとした手のひらが頬に触れる。
「優しいんだな」
「そういう日もあります。貴方とはずっと縁がありそうですから」
「縁ね・・・!」
「きっと何かありますよ」
男は俺の瞼をそっと撫でて、キスしてきた。

翌朝。
目が覚めると、男は本当に俺の傍らで俺を見つめていた。
俺は身支度を手早く済まし、男と共にタウンハウスを出た。
別れ際に一々言うべき事でもないんだが、つい言ってしまった。
「今日は見合いしに行くんだよ」
「見合い?」
「面倒くさいけど、これも付き合いでね。美人姉妹がいるんだってさ」
「そうですか」
男は昨晩と同じ意味ありげな笑いで、馬車に乗り込む俺を見送った。

俺がそこの娘と恋に落ち、俺達の息子がこの悪魔と生を共にする、
少しばかり前の話。


END




これ、先日やった診断メーカーの「3つの恋のお題」で出てきた
ヴィンセバのお題をもとに書きました~。

どのお題だか、分かりましたか?

「食べてしまいたい」
「そんなところも好きだよ」
「孤独を分けあったふたり」 でした!

すいません、無理やり言わした感満載ですw
おそまつさまでした~。

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| ヴィンセバ小説 | 20:34 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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Lush Deal 3

Lush Deal 3


「あ~、今日は午前中から出かけなきゃ行けなったのにもうこんな時間」
ヴィンセントは汗ばんだ自分の額を、自分の体の下にうつ伏せている執事の
シャツの裾をひっぱり、目に零れ落ちそうな汗を拭った。裾を引っ張られ
上体を反らしたセバスチャンはそのまま組み敷かれた体でヴィンセントを
倒さないように、ゆっくりと起き上がった。セバスチャンのシャツの裾は
己とヴィンセントの汗やら精液やらもろもろの液体でべったりと肌に
まとわりつく。
「早く着替えませんと朝のお支度が遅れてしまいますので」
そう言ってベッドから抜け出そうとする執事のシャツの裾をヴィンセントは
またぐいっと引っ張り、バランスを崩したセバスチャンは有無を言わさず
ヴィンセントの胸元へ倒れた。
「ああ、失礼いたしました」
ヴィンセントは背後から腕をまわしセバスチャンの顎をつかむ。
「セバスチャン、お前、今晩もこの部屋に来なさい。声聞こえるよね」
「・・・呼ばれましたら、伺いますが」
「よかったよ、お前の体。息子だけのお楽しみにしておくにはもったいない位だ。」
もう片方の手で、セバスチャンの股間を軽く握った。
「それは、ようございました」
スラックスを穿き、セバスチャンは足早に私室に戻り着替えをした。
(あまり、面倒な事にならなければよいのですけどね)
その2時間後には、またいつもと変わらぬ態度のヴィンセントは
朝食を済まし、タナカを連れ、さっさと取引先の所へ向かっていった。
セバスチャンもいつも通り、主の傍らでつつがなく業務を行った。


ヴィンセントは早朝の言葉通り、その深夜にはまたセバスチャンを
呼びつけた。部屋に入ると、ベッドに横たわり、ゆっくり紫煙を
くゆらすヴィンセントが微笑んで迎えていた。
「何か御用でしょうか」
形式的に尋ねるセバスチャンを手招きしベッドに座らせた。
ヴィンセントは口から煙を吐き出しながらセバスチャンの首元に腕をまわし、
ぐっと引き寄せ唇を重ねた。煙と、セバスチャンの唾液を混ぜ合わせるように
舌で絡め飲み込む。そのままどさっとセバスチャンを組み敷いた。
「今日は、私が貴方を抱いてもいいですけど」
どちらでも構わないのだが提案をしてみる。
しかしヴィンセントは動きを止める事なくそれを断った。
「いい、お前の体に入れるのが気に入ったんだ」
「そうですか」
久々に抱かれる側にまわるのも、この男なら悪くないとセバスチャンも
思った。ヴィンセントの美しく柔らかな面差しに冷たく刺すような瞳が
赤い瞳を捕らえる。自分を愛撫し掴み取るその手の力は優しく強いのに
醒めた瞳がアンバランスで、ああ、自分もヒトから同じ様に
見えていたのかもしれない。そそり立つ自分のソレを含むヴィンセントの
唇と舌の動きを眺めながら思う。
「・・・んっ、出る・・・旦那様・・・」
ヴィンセントの口に吐精しそうになり制するが、ヴィンセントはそのまま
舌と手の動きを止めないまま飲み干した。口を拭いながらセバスチャンに命令する。
「ベッドの中ではヴィンセントと呼んでも構わないよ?旦那様なんて
最中に言われたら萎えるだろう」
「御意・・・」
セバスチャンはヴィンセントの首元に腕を伸ばし引き寄せその唇に艶めく
己の白い液を赤い舌で舐めとった。
「ほら、次はお前のココで俺をいかせて」


その後も度々夜中に呼び出されては、ヴィンセントと褥を共にしていた
セバスチャンだったが、主とは大きさも行為も違うそれに特に嫌とも
下僕の務めとも思わず、それよりはむしろ愉しみとすら思えてきた。
多分に、ヴィンセントの性質が全く自分に寄り添ってこない、
そのドライさが彼の息子である我が主と似ているせいなのかと思う。
(さすが親子なのですねぇ・・・。)
ただひとつ、ヴィンセントの気分によって随分と行為が長引く時があり、
眠たげな朝の様子を主が何か感付かなければ良いのだが、と思う。

それを誤魔化す為だけではないが、ヴィンセントに抱かれた後に
脳裏によぎるのは我が主の姿で、本当ならばこのまま今すぐ
その華奢な体を抱き自分の精を中に押し出してしまいたい衝動に駆られる。
もちろん、その様な真似が出来るはずはないのだが、主が自分を
誘わずとも、夜着になりじっと自分の瞳を見つめてから
眠りにつこうとする主の姿が愛おしくなり、結局そのまま主を
寝かせはせず、主と繋がって己の気持ちを落ち着かせようとしてしまうのだった。
シエルの中に入ると、今までに無かった充実感が得られるのだ。
(私としたことが、まさかこの少年をここまで欲すると思うとは・・・ね)
うっすらと口角があがる。

シエルにしてみれば、明らかに誘われている眼差しを拒む選択がないとすら
感じているのだが、悪魔がそこまで自分を欲する行為は、嫌ではなかった。
「坊ちゃん・・・」セバスチャンはシエルの頬にそっと触れ、甘く低い
囁きと共に唇を落とす。
「貴方にそんな瞳で見つめられたら、このまま離れられなくなる」
「・・・契約した人間には、同じような事言っているんだろう?」
シエルはわずかに眉をひそめセバスチャンを睨む。
「貴方にしか言いませんよ・・・」
「ふん、どうだか・・・悪魔の言いそうな事だ」
プイッと顔を背けるとすぐさまその顔はまたセバスチャンの正面に戻されてしまう。
「言ったでしょう?私は嘘はつきません。貴方にだけですよ」
シエルのつんと尖った唇を優しく解すようにキスをする。
そのあまりに優しく暖かな感触に、シエルはじわじわと、
この悪魔の甘言がいやに染みてきて、不安に曇った心が
晴れていくような気分に図らずもなっていった。
(そんな事、こいつには絶対言わないけどな。こんな・・・悪魔に・・・)


「ああ、眠いな・・・。セバスチャン、今朝はアッサムで頼むよ。」
ヴィンセントは気だるくあくびをし、新聞に目を通す。
例によって朝方までの情事で眠たそうなヴィンセントに対し
セバスチャンは、いつもと変わらず言いつけに従う。
だが、さすがに何日と空けずこのような父を見てシエルも疑問に思う。
父は時折、自宅で開く会合で朝方まで起きているのは知っていたが、
その場合はゲストも同じくこの屋敷に残っているので、そうではないのに
父がよく眠たそうにしているのはなぜなのだろうか。
「セバスチャン、お前は何か知っているか?」
ヴィンセントがダイニングを出た後、シエルは小声で尋ねた。
「何をでしょうか?」
「父は最近、朝まで何かしているようだと思うんだが。会合ではないのに」
(おや、とうとう何かを感じ取ってしまったのでしょうか、さすがは我が主。)
「ご報告するような事は特にございませんよ。旦那様は最近あまりよく
寝付けないそうなのでお酒をお持ちしております」
「そうなのか…?」
シエルは父親に関しては肉親の情が邪魔をし他人の様には深く洞察できないでいた。
気にはなるが知りたくないような、結局セバスチャンの言葉通り受け取るようにした。


ただし嘘をつかない悪魔の言う通り、ヴィンセントの寝付きが悪いのは
確かだった。


Lush Deal 3 END

(続く)  Lush Deal 4

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| ヴィンセバ小説 | 17:41 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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Lush Deal 4

ヴィンセバ連載小説の続きです(R-18)。




Lush Deal 4

昼と夜の境目が分からなくなる。時間の進み方が早かったり遅かったり。
自分が息をしているのか、瞬きをしているのか。・・・しているのか全部?
今まで当り前すぎて感じもしなかったことが気になるのは何故なのか。
ヴィンセントは夜にあまり眠れない。
美しい従順な執事を呼び出し、クタクタにくたびれ果てるまでその男を抱き
ようやく意識が途切れそうになると眠りにつくことが出来る。
ただしこのやり方は疲れるので毎日は出来ない。深い眠りにつく事は出来るのだが。
酒に頼るのは好きではない。翌日に頭痛が残るのは御免だ。
朝から仕事に支障をきたす訳にはいかない。それ位は弁えている。
医者に診てもらうのも面倒だ。だいたい、自分が医者にかかる事が
あっという間に話が伝わる窮屈な上流社会にばれれてしまうのが最大の支障だ。
まったく、いつ治まるのだろう。


「んっ・・・セバスチャン・・・!」
ヴィンセントはいつものようにセバスチャンを呼び出して彼を抱いている。
この男の肌に触れ、唾液を絡めあい精液を飲み干すと不思議と生気が蘇る気がしていた。
体は、もちろん疲れるのだが。単に欲望を吐き出し、疲れ、眠りにつく為だけの
行為ではなくなっていた。
「ヴィンセント・・・、ああ、もっと・・・そこ・・・」
セバスチャンもまた、わき出る感情を抑えることなく言葉を発している。
ヴィンセントは要求どおりにセバスチャンを指と手のひらで攻めて、達していく。
「ヴィンセント?」
絶頂に達し、汗ばんだ体の重みを全部セバスチャンの背中に預け、背後から
重なり倒れこむようにふたりはベッドに沈む。
セバスチャンの耳元にヴィンセントの温かく乱れた短い呼吸がかかる。
「お疲れのようですね?それにめずらしく・・・」
言葉を途切らす。
「めずらしく・・・、なんだ・・・?」
ヴィンセントはそのままの体勢でたずねる。
「イク最中に私の名前を呼ぶなんて」
セバスチャンはヴィンセントが重くのしかかっていても息を乱すことなく話す。
「そうか?・・・気付かなかったけどな・・・」
「初めてでしたよ。・・・?ヴィンセント?」
ヴィンセントはそのまま倒れたまま眠りについていた。セバスチャンは
起こさぬようそっと腰を動かし、繋がったままのヴィンセントから離れ、
静かにヴィンセントの体勢を整えた。セバスチャンはしばらくの間
眠るヴィンセントの顔を見つめていた。
(早くなりましたかね、お眠りになられるのが)


あくる晩、例によってなかなか眠りにつけないまま早朝近くになろうとした頃、
ヴィンセントはベッドから起き上がり、冷たい空気を吸おうとバルコニーのある
窓へ近付いていった。カーテンをめくり窓の鍵に手をかけた時、ぼんやりと
見える庭の風景の異変に目が留まった。そこに見えるのはうちの燕尾服を着た
執事が何人にも見える黒い男共をあっという間になぎ倒している光景だった。
(なんなんだ!?あいつが全員こんな簡単に倒してしまってるのか・・・?)
ヴィンセントは固唾を呑んでその光景を見続けていたが、それは本当に
あっけなく終ってしまうほど早かった。
(・・・なるほど。今までもこうしてあいつが刺客を追い払っていたわけか?
それなら道理で俺が襲われないわけだ。しかしあいつはいよいよ何者なんだ?)
ヴィンセントは、次々と手際よく刺客を片付ける執事を見張り、誰も庭に
いなくなったのを確認し、また囁くようにセバスチャンを呼び出した。
部屋に現れたセバスチャンは、いつものと変わりなく呼吸も服装も乱して
いなかった。まだ窓際に佇んでいたヴィンセントは、つかつかとセバスチャンの
目の前まで近寄り、グッと黒いネクタイを掴みセバスチャンの瞳を見据える。
「お前はいったい、何者なんだ?」
怒りでも恐怖でもなく、ただこの執事の素性を早く知りたいと思う。

セバスチャンは、ふうっと一回大きく、ネクタイを掴むヴィンセントの手にまで
かかりそうな息を吐いた。ヴィンセントはそのまま言葉の駆け引きを
するまでもなく言葉をたたみかける。
「さっき窓からお前が刺客を倒しているのをずっと見ていたんだ。
手馴れた奴等をあんな簡単に倒すなんて人間業ではないよな?」
セバスチャンをさらに睨みつけ、顔を近づける。
誰にも見られていないと思って、思う存分、人間には真似できない力と早さで
倒してしまったところを見られていては、特にこの男にはごまかしが
きかない、と観念したセバスチャンはもう一度深く呼吸してこたえる。
「実は、私は悪魔です」
「悪魔?」
拍子抜けするほどあっさりと白状するセバスチャンに、一瞬思考が止まり、
次の言葉が出てこなかった。ネクタイをつかむ手を離さずもう片方の手の平で
セバスチャンの頬に触れる。ひんやりと冷たい、今となっては馴染みのある
いつもの肌だった。だが、いつもは紅茶色をしているその瞳が赤く獣のように光っている。
「お前・・・、息子に何したんだ・・・?」
赤い眼のセバスチャンは表情を変えずヴィンセントを見つめたまま答える。
「息子さんが私を召喚して、私と契約をしたのですよ」
「契約?・・・まさか息子は死ぬのか?」
「いいえ、主の望みが叶うまでは魂は頂きませんが、いずれその時が来れば」
ヴィンセントは目を見開き、いっそうタイを握る手の力を込める。
「息子は何の契約をしたんだ?」
「それは、申し上げられませんが。契約内容のいくつかは貴方もお気づきかと」
セバスチャンは口角を上げ、ニコリとみつめる。
「・・・俺を刺客から護ることか?」
「まぁ、お答えは出来ませんが」

ヴィンセントはそのまま黙りこみ、思考をまとめようとした。
(・・・シエルは、俺が狙われているのをこの悪魔を利用して阻止しているのだと
すれば、あと他に何を願っているのか・・・。俺が生きている限りは、
息子はこの悪魔に代償を払わないで済むという事・・・ならば)
ネクタイを握る手を離し、両手でセバスチャンの両頬を包みこみ
ヴィンセントはセバスチャンの赤い眼を見据える。
「セバスチャン、俺と契約できるか?俺が死んだら息子を護れ」
セバスチャンはぴくりと眉を動かし黙ってヴィンセントの言葉をきく。
「どうせ俺はそう長くはないだろう。お前を使って俺を護るまでもない。
だが、息子はまだ幼い・・・」
「おや、貴方でもそのように思うのですか?フフ」
「お前には分からないさ」 
両手の指に力を入れ、セバスチャンの頬にくい込ませる。
「生憎ですが、掛け持ちで契約は出来ませんので」
セバスチャンの顔にヴィンセントのため息がかかる。
「ですが、貴方とわざわざ契約に及ばなくとも、貴方の懸念は必要ないですよ」
「うん?どういう意味だ?息子との契約がそうなっているのか?」
「まぁ、そういうところでしょう。これ以上は言えませんけど」
「俺が死んでも息子はまだ無事なんだな?」
セバスチャンは無言でにっこり微笑む。そしてヴィンセントを両腕でぎゅっと
抱え込んだ。抱え込まれ押された勢いでヴィンセントの唇はそのまま
セバスチャンの唇に重なり、抱え込んだ腕の力を緩ませず身動き出来ないまま
ふたりは舌を絡めあう。セバスチャンの舌がヴィンセントの舌を優しく
なでまわす。それが、肯定の答えであるかのように。

ヴィンセントは目を開き、唇を離しセバスチャンの腕をつかみ、そのまま
ベッドへ引っ張っていった。乱暴に押し倒し、仰向けになったセバスチャンの
体にまたがり、セバスチャンのシャツのボタンをはずしてゆく。
セバスチャンは微笑みながらそれを眺めつつ、ヴィンセントの夜着の裾へ
手を伸ばし、ヴィンセントのほんの少し硬さを持ち始めたソレを優しく指で
なぞりだした。シャツのボタンをはずしあらわになったセバスチャンの鎖骨に
ヴィンセントは顔を落とし、ギュッと吸い付いた。セバスチャンの白い肌に
薔薇色の痕がついた。
「ヴィンセント・・・?」
今までキスマークなど付けられたことはなかった。
ヴィンセントは顔を上げニヤリと笑った。
「お前、消すなよこれ?」
指の腹でぐっと薔薇色の痕を押す。
「これが消えるまでは息子とはヤれないよね。消えるまで俺の部屋に来るんだ、いいね?」
いつものヴィンセントの自信に溢れた妖艶な笑みを見てセバスチャンも微笑む。
「かしこまりました。これは消さないでおきます」
「ふん、やはり消せるのか。だが、お前はここへ来るのさ」
今まで見せた事がなかったヴィンセントの態度にセバスチャンはクスクスと笑う。
「ああ、貴方も喰べたくなりますね」
赤い舌でチロリと唇を舐める。
「俺の魂か?簡単には、やれないよ」
「分かっておりますよ。明日も明後日も貴方にこうして生気を分けて頂きます」
「セックスで悪魔に生気を与えられるのか?まぁ俺もお前から貰ってる気がする」
「貴方も我が主も素晴らしい生気を私に与えて下さってますよ」
「セバスチャン、俺の最後の時までこうしていろよ」
ヴィンセントはセバスチャンの服を全て剥ぎ取り、ソレを口に含んで舌で舐めまわす。
「ん・・・!最後の時まで・・・お傍にこうして・・・おりますよ・・・」


Lush Deal 4 END

(続く)  Lush Deal 5 (最終話)

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| ヴィンセバ小説 | 18:22 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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ぼくの執事 EP 1

【ご注意!】

今回のヴィンセバテキストは設定かなり捏造してます!

ヴィンパパとその息子シエル君(4歳)そしてセバスチャンが出てくる
ラブラブホームコメディ(R-15?)です。(例によってレイチェルママはいませんw)

キャラの性格設定がとにかく本来と真逆ですw

ありえない台詞のオンパレードです。

かっこいいセバスチャンをお求めの方は決して読んではいけません!

読後のクレームはお受け致しませんので、キャラ崩壊バッチコーイ!な
お嬢様だけ以下の続きを読むからご覧下さいませ☆

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| ヴィンセバ小説 | 21:11 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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Lush Deal 5 (最終話)

Lush Deal 5(最終話)



静かに密やかに時はヴィンセントを蝕みながら緩く流れてゆく。


「なあ。セバスチャン。今も俺の魂を欲しいと思うか」
ヴィンセントは横に寝そべっているセバスチャンの耳元で呟いた。
セバスチャンはそのままゆっくりヴィンセントに顔を向け、
ヴィンセントの瞳を間近にとらえた。ニッと口を開き小さな牙が隙間から出る。
「そうですね。美味しそうです」
それを聞きヴィンセントはセバスチャンの耳たぶを唇で挟み、軽く耳たぶを
揺らすように唇を動かした。
「じゃあ、俺の魂をくれてやっていい。その代わり、息子を決して
裏切らないで欲しい。いいか?これは契約じゃない。取引だ」
セバスチャンはぴくっと眉を動かした。
「取引、ですか」
「言葉の違いはどうでもいいのさ。要するにそういう事だ。
悪くないと思うが、どうだ?」
ヴィンセントはいつもの、優しく微笑みながら有無を言わせぬ物言いで
セバスチャンに問いかける。答えはきくまでもないように。
「分かりました。結構ですよ。貴方の魂を頂いて、坊ちゃんには
誠心誠意、これからもお仕え致します」
「本当だね?」
セバスチャンの顎をくいっと掴んでその赤い瞳を見据えた。
「私は、嘘はつきません」
セバスチャンはにっこり微笑んだ。
「ならば、取引成立だな」
そのままセバスチャンの唇を塞ぎ舌を絡めた。
「成約のくちづけですか?」
「・・・いや。キスしたかっただけだよ。いつもと変わらないだろう?」
ヴィンセントはかすかに笑いながらセバスチャンの頬をそっと撫でる。
「おや。では、これは私から」
そう言うとヴィンセントの頬を引き寄せ再び唇を重ねた。今度は、互いの唾液を
飲み込むまで念入りに舌を絡め合わせる。
「うん?悪魔の取引のくちづけかい?」
艶めいた唇を舐めながらヴィンセントはセバスチャンの唇に指を這わせ、
その唾液で唇をなぞった。
「ええ、そうですよ」
ヴィンセントが這わせていた指をとらえ、口に含み牙でくっと噛んだ。
「ん!」
指先から血が滲むように溢れ、そこに赤い珠が出来たところで
セバスチャンが舌でそれを舐めとった。
「やはり美味しいですね、貴方の血は」
「お前は吸血鬼じゃなくて悪魔なんだろう?悪魔も血を好むのか?」
「好きですよ。吸血鬼と違って飲みたいわけでも必要でもありませんけどね」
「ふうん。まぁいいさ。美味しいなら結構。約束は守れよ?」
セバスチャンを一瞥し、ヴィンセントはそのまま眠りに落ちた。
病にやつれたその顔をセバスチャンはそっと撫でる。
(これは、近いうちに取引しなければいけないようですね・・・)

体が思うように動かないのが嫌なので専ら部屋で仕事を片付けていた
ヴィンセントだったが、その仕事も引き継ぎの為の書類作成に
最も時間を割いているようなものだった。
自分の命がいつ果てようと、それはこの家を継ぐ者として生まれてきてから
覚悟している事ではあるが、実際、子供がいるとそれは気懸りではある。
ヴィンセントはしごく変わらず振舞っているつもりでいたが、
勘のよい息子は薄々それを気にしているのだろうと思う。
(さてと。)
ふうーっと長いため息をつき、背もたれに体重を委ね目を閉じる。

ヴィンセントはその晩、シエルを自室に呼び出した。
シエルは、父が自分を呼び出すことは滅多にないのでこれは、
たぶん自分の考え通りの展開になるのだろうと父の部屋へ行く足取りは
軽くはならなかった。
セバスチャンと父が何か関係しているような疑惑も拭えない。
どちらも決して表には出さない事ではまるで同じなので
まだ自分が父に取るべき態度をかためらないままドアをノックする。
「入りなさい」
いつもの柔らかい父の声がした。
「お父様。何か御用でしょうか」
シエルは少しかしこまって父の前に立つ。改めて近くでよく見る父の姿は以前にも増して
儚く見えるのは受け入れるべき現実なのだった。
「シエル。ちょっと話を聞いてほしい」
ヴィンセントはアームチェアから身を乗り出す。シエルは動悸が激しくなるのを感じた。
「私はね、もうそう長くはないんだ。たぶん、本当にもうすぐ。
だから、お前にはこの家をしっかり継いでもらわなきゃいけないんだ」
ヴィンセントは言葉を濁すことなくシエルに伝えた。
シエルは、予想していた言葉とはいえ、いざそれを父から直に聞くのは
さすがに胸を刺した。
「爵位や家業もそうだけど、裏の仕事がね。お前にはまだ早いとは
思うんだけど、私がいなくなったらお前が引き継ぐしかないからね。
・・・でも、あの執事が一緒ならそれも大丈夫だろう?」
「え・・・」
自分とセバスチャンの関係を父に知られているのだろうかとシエルは
言葉に詰まった。あのセバスチャンが父に言うはずないのは分かっているのだが。
「お父様、なぜ今そのような事を・・・、それはまだずっと先の話でしょう」
シエルは声を震えさせないように話そうとしても、声は感情に正直に出る。
ヴィンセントは、シエルの腰に手を伸ばし、ふわっと身を引き寄せ
昔のように優しく背中を抱きしめた。シエルは久々に伝わる父の手の温もりを感じて
涙が零れ落ちてきた。
「泣かないで、シエル。遅かれ早かれ迎える日なのだから。お前だって
この家を継ぐ者としてそれはいつも覚悟していた事だろう?ん?」
ヴィンセントは優しくシエルの頬をつたう涙を拭った。
「シエル、愛しているよ。いつでも君を見守っているから」
シエルの薔薇色に染まる頬にそっとキスをした。
「僕は・・・まだ・・・お父様と過ごしたいです・・・だから・・・」
それ以上の言葉を言うのも聞くのも辛い2人は、黙って見つめあった。
しばらくの間の後、ヴィンセントは立ち上がり、シエルの動かない重い歩みに、
背中をそっと押し、部屋に戻るように促した。

父の部屋を出たシエルはそのまま急ぎ足で自室に戻り、セバスチャンを
呼び出した。
「セバスチャン、お前は父の事分かっているんだろう?父は・・・、
僕に別れの言葉を言ってきたぞ」
やっと涙がひいた潤んだ瞳でセバスチャンを睨みつける。
「おや、左様でございますか・・・。旦那様はご自分の病を気にして
坊ちゃんに予めお伝えしておきたかったのでございましょう」
セバスチャンはいつもの様に態度は変わらず、シエルに着替えを施し始めた。
「お前が、父をなんとか出来ないのか?」 
セバスチャンはクスリと笑って答える。
「お父様が恋しいのですか? あいにく、魂を奪うことはいつでも出来ますが
寿命までは自在には操れませんよ。私は悪魔ですから」
シエルの着替えが終わりベッドへ促した。
「さあ、ホットミルクをお飲みになってごゆっくりお休みください。
気持ちを落ち着かせませんと、よくお眠りになれませんからね」
いつもの習慣のホットミルクを手渡され、シエルは素直に飲んだ。
本当にこのままでは眠れないだろう。だが、ミルクを飲み干して
枕に頭を沈めると同時にシエルの意識は遠のき、そのまま眠りについた。
セバスチャンはその様子を確認し、シエルの頬に手をあてる。
「すみません、坊ちゃん。旦那様は今晩、私をお呼びなのですよ。
どうかこのまま朝までお眠り下さいませ」
睡眠薬を混ぜたホットミルクのマグカップを持ち去り、セバスチャンは退室した。

「シエルは大丈夫だったかい?」
すでにベッドの枕にもたれていたヴィンセントは部屋に入ってきた
セバスチャンを手招いた。
「ええ、ぐっすりお休みになっておられますよ」
「ならば結構。取引は今晩実行したいからね。さあ来るんだ」
セバスチャンのネクタイを掴み、しゅるっと解きながら自分のそばへ
引き寄せた。セバスチャンはクスッと笑いながらさらにベストを脱いだ。
「そんなに焦らずともまだ夜は長いですよ」
それでもヴィンセントはお構いなしにセバスチャンの服を脱がせ続ける。
「こうしてお前とfuckするのも最後だからね。せいぜい楽しまさせてもらうよ」
ヴィンセントはセバスチャンを組み敷き、首筋に唇を落としゆっくりと舌を鎖骨まで這わし、
またきつく吸い付いた。
「まぁ、魂の受け取りサインみたいなものだ。後で好きに消せばいい」
「ふふ、今日は消してもよろしいのですか?」 
ヴィンセントはもう片方の鎖骨にも薔薇色の痕をつけた。
「どうせこの後は息子のところへ行くんだろう?構わないよ。俺はもういない」

それから乳首を舌で転がし吸いつき、腕はセバスチャンの膨らみだしたものへ向う。
ゆるやかに指で包み込み動かしだす。硬くなりだした頃合いにヴィンセントは
舌を筋から先端へ動かし、口に含む。別れを惜しむかのようにねっとりと舌を
這わしてゆく。
「ヴィンセント、そのまま出していいですか・・・」 
セバスチャンがたずねるとヴィンセントは口から離し、ニヤリと笑う。
「今日はちゃんと聞くの?いいよ。全部飲んでるでしょ俺は、いつも」
再びそれを口に含み、いっそう舌の動きを執拗に絡めていった。指は、
セバスチャンの中へ入りこむ。
「ん・・・っ・・・出る・・・!」 
溢れ出る精液をヴィンセントは喉に流し込み、まだピクピクと動くセバスチャンのそれを
ちろちろと舐めあげた。セバスチャンの中に入れたままの指はさらに奥まで差し込み
ゆっくりと解きほぐす。絶え間なく続く快感にセバスチャンは眉をひそめ、吐息をもらす。
「その顔も見納めだね。もっとよく見せて?」
ヴィンセントは片方の手でセバスチャンの頬をつかみ、唇を重ねた。
それから指は入れたまま、仰向けになっていたセバスチャンの体をうつ伏せにし
少しずつ自分自身を押し挿れた。いつもと変わらず締めつけられる快楽に
ヴィンセントは吐息を荒げ、セバスチャンの腰をぐっとつかんで動きを早める。
「ああ・・・ヴィンセント・・・もっと、もっと突いて・・・」
「悪魔の、おねだりか?お前も、今日はいつになく素直なんだね・・・?」
「私は、いつでも・・・快楽に従っているだけです・・・よ・・・、ンッ!」
これが最後だという想いが互いに募っているせいか、かつてなく激しく求め合うように
体をきつく繋ぎあう。自分の腰の動きと共にセバスチャンのものを掴んだその手の
動きも早まる。
「ほら・・・、イクよ・・・!」
「ンッ・・!ヴィンセント・・・」

共に吐精したのち、ヴィンセントはどっさりと仰向けに寝そべった。
セバスチャンは、黙ってベッドサイドに置いてあるガラスのジャーからグラスに水を注ぎ
ヴィンセントに差し出した。
「どうぞ」
ゆっくりと上体を起こしグラスを受け取り、一気に飲み干した。ヴィンセントは
大きく息を吐き、グラスをセバスチャンに差し出し、またベッドに倒れこんだ。
セバスチャンはヴィンセントに覆い被さるように体にまたがった。
「ねぇ、ヴィンセント。次は、私が貴方を抱いてもよろしいですか?」
「お前が・・・?俺を抱きたいの?」 
ヴィンセントは気だるく微笑んでたずねる。セバスチャンの瞳が赤く光り、口角が上がる。
「ええ・・・、魂をいただく前に、抱かせてください。ヴィンセント」
「魂は・・・どうやって取るんだ・・・?」
「こちらから、いただきます」 とヴィンセントにくちづけする。
そのまま舌を絡めあい、何度か、唇を軽く離してはまた触れ合いさせた。
セバスチャンの赤い舌はそれからヴィンセントが自分にしていたように
耳からあご、首筋へとべっとりと這わせ動かしてゆく。
乳首を舌でチロチロとふるわせて、吸い、ヴィンセントは吐息をもらす。
それからセバスチャンの指はゆっくりとヴィンセントのなかに入っていき、
ゆっくりと丹念に動かし、自分のモノを受け入れられるまで刺激を与え続けた。
「ヴィンセント・・・入れますよ」
いつも黙って挿れられてしまう自分の時とは違いセバスチャンは伺いを立てる。
もちろんモノの先端はすでに入っているのだが。
「ああ、来い・・・」 
ヴィンセントはセバスチャンの腰を掴み、引き寄せる。
徐々に奥に入ってゆくにつれ、ヴィンセントの顔は挿入の痛みと快感に襲われ
瞳が細まり、潤んでいった。ゆっくりとようやく深く奥にたどり着く頃
ヴィンセントはセバスチャンの乳首をつまみ、指で弄んだ。
「ふふ、やめてくださいよ」 
セバスチャンは笑っていったん奥にまで入ったものを浅く引き抜き、またぐっと奥へ貫いた。
「ん・・・!」
「ああ、貴方の中もとてもいいです・・・」
「そうだろう・・・?ふふ、もっと、来いよ」 
ヴィンセントの笑みは普段のあの含みをもった勝気な口元になっている。
「ふふ・・・ほら・・・どうです・・・?私のこれは」
「んっ・・・もっと、いけるだろう?」 
ヴィンセントの煽りにセバスチャンはさらに腰の動きを早めていく。
シエルのまだ小さい蕾に比べて動きやすいヴィンセントのなかで、セバスチャンのそれは
卑猥な水音とともに激しくなった。
「あ・・・セバスチャン・・・!」 
セバスチャンの腰をつかむ手に力が入る。
「ん・・・イきますよ、ヴィンセント・・・」 
セバスチャンはヴィンセントのなかに、ヴィンセントは己の腹に精液を吐き出した。

「ああ、もうこれで満足した。取引、始めていいよ」
繋がったままの体勢で、ヴィンセントはセバスチャンを促す。
「本当に、今晩いただいてもよろしいのですね?」 
念を押す。
「いいよ」
「まだ貴方、生きていられますけど」
セバスチャンは改めて確認する。ヴィンセントは仕方なく、答えてやった。
「俺は、男であるうちに逝きたいのさ。動けなくなった哀れな姿は誰にも晒したくないんだよ」
「左様でございますか」
未だ繋がっていながら、セバスチャンの言葉はすでに業務的なものになっている。
ヴィンセントはニヤリとしながら言う。
「ねぇ、悪魔の顔を見せてよ?」 
セバスチャンはその言葉に一瞬かたまるが、すぐその言葉に応え、赤い獣のような眼を光らし、嗤う。
「うん、いいね、その眼。俺を喰らう眼だ。さあ、どうぞ?」
「では、ヴィンセント。貴方の魂、いただきますよ?」
セバスチャンはぐっと顔を近づける。ヴィンセントは笑みを浮かべたままそれを迎える。
「ヴィンセント。最後に、私の名前を呼んで?・・・それが、合図ですよ」 
ヴィンセントは、すっと息を飲んだ。
「・・・セバスチャン・・・」 
柔らかく、呼びかけた。セバスチャンは微笑みながらヴィンセントと唇を重ねる。
「ん・・・!」
ヴィンセントはいつもの様に舌を絡めているのに息を吸い取られているような
苦しさになり、そのまま互いの舌を絡めたまま、意識が薄らいでいくのを感じた。

セバスチャンはゆっくりとヴィンセントの中に入っていた自身を引き抜き、
動かなくなったヴィンセントの体の姿勢を直し、きれいに体を拭っていった。
「美味しかったですよ、貴方の魂。抱かれた時間も、楽しめました」
そっとヴィンセントの頬を撫で、セバスチャンはさっと着替えを始めた。
「・・・我が主の魂は、さぞかし美味しくなる事でしょうね」


朝になり、セバスチャンはいつも通りの時刻に主の部屋へ向かう。

「坊ちゃん。お目覚めの時間ですよ」

睡眠薬はごく微量だった為、シエルは余計な睡魔に襲われることなく目を開けてゆく。
「うん・・・今日の紅茶はなんだ・・・」
半分覚醒しながら目をこすり、体を伸ばす。
「坊ちゃん。旦那様が、本日お亡くなりになりました」
セバスチャンは業務連絡のようにそれを伝えた。
その言葉でシエルは一気に目が覚め上体を起こす。
「な・・・!本当なのか!?」
「ええ、静かに・・・眠っているように」
「嘘だ・・・、そんな早く・・・昨日はそんな風には・・・」
シエルは頭を抱え、すうっと血の気が引いてぴくりともせず、うずくまった。
「坊ちゃん」
セバスチャンはそっとシエルの両肩をつかむと、シエルはぎゅっとセバスチャンを
引き寄せその胸に頭を埋めた。
「父様・・・父様が・・・」 
うわ言のように言葉をつぶやき続ける。
「嫌だ!何でだ!お前がいるのに!」 
突然堰を切ったように、シエルは叫んだ。セバスチャンはシエルを抱きしめる。
「坊ちゃん。私にはどうしようもない事でしたから・・・」
(それが、取引内容ですからね・・・)
「お前が・・・!」 まだ収まらないシエルの慟哭にセバスチャンは唇でそれを塞いだ。
ゆっくりと優しく舌を絡め、シエルの舌がそれに応えるまでくちづける。

ようやく、シエルの舌がセバスチャンに絡みつき、2人はそのまま長くそれを味わった。
「・・・ッはぁ・・・!」
シエルは唇を離し、セバスチャンの腕をほどき、唾液を袖で拭った。
「・・・落ち着かれましたか?」 
穏やかな口調でたずねる。
「ああ・・・」
いつもの憮然とした口調の応えにセバスチャンは微かに笑う。

(本当は、こいつが父様を殺めたのかもしれない。)
(だが、このくちづけから感じる温もりが確かなものだとしたら)
(僕は、こいつを使ってこれから独りで始めなくてはいけない)
(こいつが、僕の魂と引き換えに僕の望みを叶えるのならば)

「セバスチャン。着替えを用意しろ」
それを聞きセバスチャンはにっこり笑って丁寧に支度を始めた。
いつも通りに全ての着替えを執事にさせながらシエルは言う。
「セバスチャン」
「はい」
「分かっているな?父様を護る項目はなくなったが。まだ残っている
契約内容を、お前は忠実にやりぬくのを」
ヴィンセントと同じ色で同じように睨みつけるその瞳を見つめ
セバスチャンはふっと息がこぼれる。
「こちらをどうぞ」
ヴィンセントの指から抜いたファントムハイヴ家当主が身につける
青い石の指輪をセバスチャンは取り出し、シエルの親指にすっとはめた。
シエルはそれをじっと見つめ、ひと呼吸おいた。
「セバスチャン。今日からファントムハイヴ家当主はこの僕だ。
そしてお前は、僕の執事だ。これからも。」
セバスチャンは微笑んで跪く。
「Yes, my lord. 誠心誠意お仕え致します。最期まで-」





シエルとセバスチャンは先代の墓石の前に佇む。
ずっと黙っている主に、セバスチャンは話しかけた。
「坊ちゃん」
「・・・なんだ」
「いい、お父上でしたね」
「お前が言うか。嫌味ばかり言われていた癖に」
「そうでしたね」

空を見上げてセバスチャンは微笑んだ。



Lush Deal (The End)






++++++++++++++++++++++++++++++++++++

最終話だけ長くなってしまいました~。
2つに分けてしまう部分でもないので繋げて載せました。

ここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございました♪

ただただヴィンパパのえろえろが書きたかったです(笑)。
セバスチャンを何度も抱いても自分が掘られるのは最後の最後まで
おあずけだったね!

パパは最初からセバスがお気に入りなんですが、セバスチャンも
ヴィンセントに従うのがまんざらでもないのが好きです\(^p^)/
まぁヴィンセバはそもそもパラレル設定だけになんでもアリですよね。
(こんなにパパ好きなのにパパあぼんさせちゃうしw
っていうか最初から生きてないキャラやんけ・・・ ・°・(ノД`)・°・)


次回からは短編でいくつか書く予定です。

もっといろんなヴィンパパを!書きた~い★
これからもヴィンセバ推しで細々と上げていきますよ~!


うちのヴィンセバのデフォルトポーズ☆ 手ではなく、あごつかみだよね!
vs16_20110720024335.jpg



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First mission

ヴィンセバ短編です(R-18)



First mission



その晩もファントムハイヴ家のサロンではいつものメンバーが集っていた。

当主のヴィンセントは一番奥のソファでディーデリヒと共に話していた。
「で、あの件はどうするんだ?」
サンドウィッチをぱくぱくとつまみながら尋ねる。
ヴィンセントは眉をしかめ、ため息をつく。
「まだ面倒くさそうでね。考えてはいるんだけど」
「ふん、めずらしくてこずっているようだな」
「そりゃいつも簡単にはいかないだろうよ」
ヴィンセントは不機嫌そうな低い声でこたえ、
手に掴んだフルートグラスのシャンパンを勢いよく飲み干した。

セバスチャンは、壁際のテーブルワゴンに積んである
氷漬けのシャンパンボトルを取り出し、ヴィンセントの空のグラスに
つぎ足した。ヴィンセントは、目の前でシャンパンを注ぐ
白い手袋をしたセバスチャンの無駄がない優雅な指の動きを
じっと眺めていた。シャンパンが注ぎ終わり、ボトルを持った
手が視界から遠くなりヴィンセントはそれを追うように
セバスチャンの顔に視線をやった。
「どうぞ」 にっこりと執事の笑みを浮かべてセバスチャンは
軽く頭を下げ、ワゴンに戻っていった。ヴィンセントはまだ
その動きを見つめていた。

「あれが最近入ってきたという執事か?」
ディーデリヒがふたつめのサンドウィッチをほおばる。
「うん、そうだよ」 ヴィンセントは注がれたシャンパンを
グラス半分ほど一度に飲み込み、ソファから立ち上がった。
「すぐ戻るから適当にしてて」
そう言い残し歩き出したヴィンセントは、ワゴンのそばに佇む
セバスチャンの顔を覗き、目が合うとあごをくいっと動かし
ついて来る様にうながした。ヴィンセントが部屋を後にし
セバスチャンはワゴンのボトルやグラスをならべた後
そっとヴィンセントに従い部屋に向かって行った。

「何か御用でしょうか」
ヴィンセントの執務室へ入ると、既にデスクのチェアに着席し
待ち構えていたヴィンセントに手招きされ、傍まで歩み寄った。
「これ、鎮めて」
ヴィンセントが股間を指して、セバスチャンをニヤニヤと見つめた。
「お戯れを。皆さまがいらっしゃるのに」
セバスチャンはしらっとたしなめる。しかしヴィンセントはお構いなしに
「いいから早く」 と語気を強め、睨みをきかした。
「・・・お酒をたしなまれすぎなのでは?」
セバスチャンはそれには応じずヴィンセントを呆れたように一瞥した。
「酔ってなんかいないよ。そしたらこんなに勃たないだろ?」
ヴィンセントはセバスチャンの腕をつかみとり、グイっと自分の顔へ
引き寄せ、シャンパンの香りが残った吐息をふうっとセバスチャンの
口元へ吹きかけた。
「どうされたんです」 
ほんの少し眉毛をぴくりと動かしヴィンセントを観察するように見つめると、
ヴィンセントも負けずとセバスチャンの瞳を見据え、にやりと口元を動かした。
「さあね。君を見てたら勃ったみたい」
「おかしな方だ」
ヴィンセントが掴んでいる手を振りほどこうと腕を動かすと、その手はさらに力を込め、
セバスチャンを離さなかった。
「御託はいいからさっさと舐めなさい」
さらに指先に力を込め、セバスチャンの腕に爪が食い込み、仕方なくセバスチャンは
その手をそっと離し、ヴィンセントが座っているチェアの方まで寄った。
ヴィンセントはベルトを緩め、硬くはじけそうになっている自身を握り
スラックスから開放した。セバスチャンはヴィンセントの開いた足の間に跪き、
そっとソレを手に包み込み、つうっと裏筋を舐め始めた。
口に含み赤い舌で丹念に舐めまわし包み込んだ手は上下に動きを早め
もうすぐ出そうにピクピクとした頃、ヴィンセントはセバスチャンの舌と
指先の動きを止めさせた。さらに跪いていたセバスチャンを立たせ、
ベルトを緩めウエストのボタンを外し、くるっと腰をつかんで
セバスチャンをデスクにうつ伏せる体勢にした。そしてスラックスをつかみ
ぐいっと下ろしセバスチャンの尻を晒した。
「ご冗談を」
「早く済ませないと怪しまれるでしょ?ほら」
ヴィンセントは指を挿し入れ、もう片方の手でセバスチャンのものを握り
撫でるように擦りだす。ソレが硬さを持ちだすと、穴から指を引き抜き
「時間もないし今日はこれ使うか」
と、デスクの引き出しからゼリーを取り出し、指に塗り再び穴に侵入した。
ぐちゅぐちゅと音を立て指を全て挿し込み解きほぐしてゆく。
ゆるく入れやすくなる頃合いをみてヴィンセントはグイグイと自身を押し挿れた。
同時にセバスチャンのモノを握りしごきだす。

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「うっ・・・」
「こんなすぐ勃つじゃない」
握っていた手の動きを早めて、セバスチャンの耳元で囁いた。
「早く・・・」
セバスチャンが思わず口にしてしまう。
「俺に命令するの?」
セバスチャンの耳たぶをペロッと舐めて震わした。
「していませんよ・・・」
「じゃあ、おねだりか」
フンと漏れる息を耳に吹きかけるように笑い、セバスチャンの腰を掴んでいる手を
強く引き結合部をぐっと密着させた。
「違います・・・ん!」
「君のコレは素直に猛っているのにね」
先端から溢れている汁を指で塗りまわす。セバスチャンは腰が動きそうになるのを堪えた。
「・・・おねだり、は貴方の方でしょう・・・?」
「ふん。じゃあ先にイきたい方が負けだ」
ヴィンセントは腰と手の動きを緩めずセバスチャンを突いていく。
「・・・ゲームですか・・・?」
「君が先にイったら俺のお使いするんだよ?」
「私は、坊ちゃん以外の命令には従いませんよ・・・」
「命令じゃない、ゲームのペナルティだ」
「では、貴方が先にイったら」
「そりゃあ自分でどうにかするさ」
さらに激しくぐちゅぐちゅと音を立て容赦なくセバスチャンの中と熱く膨らむ性器をしごく。
「んっ・・・私の分が悪い・・・」
「それはそうだろうね。だけどもう遅い」
「ん・・・っ」
下腹部に力を入れセバスチャンが堪えるとヴィンセントはその腰と手の動きを止めて
セバスチャンの耳元で囁いた。
「もう出るって?出して欲しければ何て言うの?」
「そんな事、言うわけない・・・」
「これでも言えないの」
再び奥深くまでセバスチャンを貫き、握った手の動きを早める。
もうそれは精を吐き出す寸前まで硬く、先からはトロトロと汁が零れだしていく。
「貴方だって・・・もう」
「俺がこの程度ですぐイクと思うの?」
わざと手を緩めて焦らすように指で筋をつうっとなぞる。
セバスチャンは息を飲み、観念して呟く。
「出して・・・」
「出して?ん~?」
ヴィンセントは嬉しそうに後ろからセバスチャンの頬を撫で、
あごをぐっと掴んで抱きしめた。
「・・・出してください」
それを合図にヴィンセントは激しくセバスチャンのなかを揺さぶり、手の動きを
ビクビクと動くそれに合わせしごいた。
「う・・・あっ・・・!」
セバスチャンから白濁した液が勢いよく出るのを確認した後、ヴィンセントも
セバスチャンの中に放出した。
まだ微かにぴくぴくと動く自身をゆっくり抜き出し、セバスチャンの穴から
トロリと零れ出る己の精液をポケットから取り出したハンカチーフで拭った。
「俺のは君の舌できれいにして」
デスクに突っ伏していたセバスチャンの上体を起こし自分の方へ向き直させ、
腕をグイッと掴みセバスチャンを跪かせた。
「もう勃たさないでよ」
セバスチャンは自分の目の前にある、柔らかくなりかけゆるく半分ほど垂れている
ヴィンセントのそれを、言われた通り残った精液をゆっくりくまなく舐めてきれいにした。
一通り舐め終わり舌を離すと、ヴィンセントはさっさと身支度を整えた。
「そこも、きれいにしておいてよ?君が出したんだからね」
デスクの上に飛び散っている白い液体を指差し、にっこりと微笑みかける。
「すぐ終わらして来るんだよ?」
憮然とした表情で吐息を漏らすセバスチャンの顔を見てヴィンセントは
さらにニヤリと笑い、悪戯ぽい声で呼びかける。
「そんな眼をすると、もっとやりたくなっちゃうよ?」
一転、その瞳は暗く鋭くセバスチャンを見据えた。
「じゃあ、さっき俺が話してた件、君が殺ってきてね?」
セバスチャンは、ああ、とため息をつく。
「やはりそれですか」
眉をしかめ、ヴィンセントを睨み返す。ヴィンセントは気にもせず
「返事は?」 
と柔らかいトーンだが低い口調でたたみかけた。
「御意・・・」
「いい子だ」
さっとセバスチャンの元へ戻り、頬にチュッとキスをしてヴィンセントは
足早に部屋を出た。

「どこ行ってたんだ」
すでに空になった皿を持て余したディーデリヒがグラスの水を飲みながら
ヴィンセントをジロリと睨んだ。
「ああ、さっきの件でね。交渉してきたよ」
ヴィンセントは元の自分のソファにどさっと腰かけた。
「ふうん。上手く行った顔だな」
「ああ分かる?さすがディーだね」
晴れやかな笑顔で答える。

数分後、サロンに戻ってきたセバスチャンは早々に手招かれ呼び出された。
「セバスチャン、これおかわり頼むね」
空になったサンドウィッチの皿を指し、いつも通りの柔らかな笑顔で
言いつけた。
「・・・かしこまりました」
セバスチャンが皿を下げ、戻ろうとした際、
「それが終わったら俺の方もね?」
忘れずにニッコリと付け足した。

(とんだ契約主の父親でしたね)
セバスチャンはふた皿目を手早く用意し、サロンに届けると再び
せわしく退室し外に出た。
(美学に反するからやるだけです)

ヴィンセントは変わらずサロンで談笑を続けていた。
上機嫌な態度の理由を尋ねられる。
「うん、いい駒を手に入れたからね。これからも使えそうだよ」

クスクスと微笑んでシャンパンに口つけた。


END


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ヴィンセバ・初めてのおつかい編でございました!
パパはこんな風に体よく悪魔を鳴かして裏の仕事を
やらせちゃうでしょ!というお話でした(^p^)
そして2人はお仕事の度に、睦まじくヤッては
おねだり合戦してればいいと思います★

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